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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
181 二年目の終わり
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るを得ない。

……(もっと)もハリー・ポッターもハリー・ポッターで色々とあれ≠セから、どっこいどっこいではある。そこら辺で人間っぽさ≠フ整合性を取っていて、それはそれで良い≠ニ云う人も多いからこそ【ハリー・ポッター】シリーズ≠ヘ大ヒット作になったのだろうが…。

閑話休題。

(それなら、シリウス・ブラックに脱獄を決意する理由≠ェ出来るはずだよなぁ…)

逸れかけていた思考をシリウス・ブラックが脱獄した理由についての考察≠ノ戻す。

息子(ハリー・ポッター)≠烽ワた脱獄の一部かもしれないが、主だった理由≠ニしては至らない。……それなのにシリウス・ブラックはアズカバンからの脱獄を決意して──さらには脱獄せしめた。

……もうそこまでくると、一つくらいしか理由≠思い至らない。

(アズカバンでピーター・ペティグリューを発見した=B……まぁ、この辺りが順当か)

そこまで考えて一旦思考を落ち着かせる。……アズカバンでどうやってピーター・ペティグリューを発見したのかと云う──至極真っ当な疑問には一時的に蓋をする。

「……はぁ〜」

しかしその疑問は頭の中で蓋に閉じ込められたままのを良しとせず、蓋から洩れ出るかの如く思考の端で(うごめ)き蓋から湧いて来て──それと同時に溜め息も洩らしてしまった。

「ロンが溜め息なんて珍しいね。昨日人魚になった夢でも見た?」

「嫌味か。……そろそろスキャバーズに一発芸でも覚えさせようて頭を捻らせていただけだよ」

俺が溜め息なんか()くのを珍しがったアニーは【日刊予言者新聞】から顔を上げながらそう諧謔(かいぎゃく)を込めて言ってきたので、かじったトーストをオレンジジュースで流し込んで、アニーの言葉に俺もまた諧謔を込めて返す。

……場所を取られるのが嫌なので──浮遊≠ウせてあるスキャバーズの檻からキーキー≠ニ甲高い(こえ)が聞こえてきたが敢えてスルー。

閑話休題。

「そうして(ウィーズリー)(スキャバーズ)におんぶにだっこで生活していくのであった…」

「あはははっ、確かにスキャバーズは12年も生きているらしいから話題性はバッチリだよね」

「まぁ確かにな──っ」

そうこうアニーとふざけ合っていると、アニーが何と無しに置いたであろう【日刊予言者新聞】が目に入り──とある事≠閃いた。

(……ん? いや、ちょっと待てよ…。いけるか…?)

「……いや、本当に一山当てられるか?」

(シリウス・ブラックがスキャバーズを──ピーター・ペティグリューを【日刊予言者新聞】で発見出来る可能性は低いが、少なくともスキャバーズ≠矢面に出す必要がある…)

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