【ハリー・ポッター】編
180 詐称者の末路
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に、ロックハートは口ごもる。……実際問題、ロックハートが割りと──手紙の返信などで多忙なのは、ロックハートが授業(笑)≠ナ自慢話を混ぜられながらの話で知っている。
……右に居るアニーからの感心する様な視線を受けながらロックハートの言葉を待っていると、軈てロックハートは主に諦感≠混ぜた表情で話を次に移す。そこに至るまでの表情の変遷は自然であり、ロックハートの話術の巧さが窺えた。
「……そうですか、そうですか。お気遣いいただき誠に嬉しく思います」
(……こんだけトークが巧いならこんな──詐欺みたいな事しなくても良いだろうに…)
そう、ロックハートははにかんでみせて、と白く輝く歯を俺達見せる。そして俺はロックハートのトーク術を改めて拝見して、もったいない≠ニ感じる。……自分の価値≠一番理解出来ていないのは、やはり自分自身なのだと痛感。
「君達みたいな──まだ二年生の生徒が混迷としかけていた校内に光をもたらした。……それは、とてつもなく凄い事だ。それについてはこのギルデロイ・ロックハート≠ェ太鼓判を捺そう」
「はぁ、恐悦です」
「まぁ、しかし──ダンブルドア校長先生の言うことではないが、疑問を持ってしまうのも仕方のない事だろう」
「……それなら、マクゴナガル先生のところに行ってはどうでしょう、きっとマクゴナガル先生は俺達が提出した内容を詳らかに教えてくれますよ」
そこまで言うと、ロックハートは「ちっちっちっ」と舌を鳴らしながら指を振る。それもまたいやに似合っている所作なので、地味に苛ついた。
「ウィーズリー君──いやロン、私が言いたいのはそういう事≠ナはないのだよ。……私は君達がどうして∞どのように≠オて栄誉を得たのか、君達の口から聞きたいのだよ──直截ね」
(あー…、そうくるのね…)
俺達──と云うより、俺の口が固い事に気付いたのか、ロックハートは話を直截的なそれへと変える。……ほんのり上がり掛けて俺の内心でのロックハート株≠ェまたもや元の超低空飛行状態に。
アニーとハーマイオニーも、まだ俺達から事件≠フ顛末について聞き出そうとするのを諦めていなかったらしい事を悟ったのか、俺にどうするの?>氛氓ニ、アイコンタクトを送ってきた。
俺はそれらの視線に俺に任せろ≠ニ意を籠めて一つだけ頷くと、その意を受け取ってくれたのか、アニーとハーマイオニーからは鷹揚な首肯が返ってくる。
……アニーはもちろんだとして、ハーマイオニーも俺の意を汲んでくれたのは日頃密にしていたコミュニケーションの杵柄だろう。
(……そ
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