一日副官!適声試験!!
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くしてキルヒアイスが戻ってくる。ようやく来たか、そう思ったアイゼナッハの目が釘付けになる。キルヒアイスは筋肉質ムキムキの男を連れてきていたのだ。そして彼の手には山のような書類が抱えられている。
「提督、ではこちらにいらっしゃって準備をお願いします。」
準備だと!?なんだ準備とは!!こちらはコンサートに行きたいのだ!!うろたえた顔をするアイゼナッハの腕をがっちりと筋肉質の男がつかみ、控室につれて行った。軍服をすばやく脱がされ、ジムで着る様なシャツと短パンをはかせられる。
「さぁ!!行ってみマショウ!!アーユーレディー!?テリーズブートキャンプの始まりだゼィ!!!」
いつの間にか同じようなシャツと短パンをはいていたキルヒアイスが構えのポーズをとる。それが何なのか知ったアイゼナッハは失神しそうになった。
1時間後――。大汗をかいて半死半生になったアイゼナッハは机に向かっていた。帰れない。いや、コンサートなどもはやどうでもいいのだが、帰れない。
なぜか?
大量の書類の山が彼のもとに出現していたからである。アイゼナッハとキルヒアイスは12時近くまでみっちりと部屋にこもり、書類の整理をすることとなった。
翌日――。
「どうやら、アイゼナッハの意志を正確に伝達できるような奴はいなかったようだな。賭けは俺の勝というわけだ。」
一様に憔悴した提督たちの前でただ一人誇らしげにミッターマイヤーが言う。
「それにしても、キルヒアイス提督まで失敗なさるなんて・・・・。」
フィオーナが信じられない顔をしている。
「もうしわけありません。まさかアイゼナッハ提督がATN48のファンで有られたとは・・・・。」
キルヒアイスが神妙な顔つきで謝る。アイゼナッハは無表情だったが、内心は憮然としていた。右手は腱鞘炎になりかけているし、全身が筋肉痛である。もう二度と「一日副官」などこりごりだ!!!やはり自分の元にはグリースがいてくれなくては困る。これからは彼の給料を倍にしてやろう。
あらためて副官の偉大さと大事さを認識したアイゼナッハであった。
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