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銀河HP伝説
一日副官!適声試験!!
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うのなら、そうしてもいいが、さて、そうなると賭けは俺の勝ちになるな。」
と、ミッターマイヤー。妻がいる彼はケンプ、アイゼナッハ、レンネンカンプ等の妻帯者たちと共に、一同に「お先に失礼する。」といい、店を出ていった。ミッターマイヤーは意気揚々と。他の提督たちは無表情に。
のこされた提督たちは、頭を抱えていた。
「ああもう!困ったわね。でも、私は自信ないしなぁ・・・・。」
ティアナが整った顔をしかめたが、ふと、思いついたことがあった。
「ね、キルヒアイスはどう?」
「キルヒアイス?」
「そう、そうよ、キルヒアイス。彼ならきっと大丈夫だわ。何しろあのラインハルトの副官をずうっとやってきたんだもの。それにあの謙虚で聡明な態度!彼ならきっと完璧にこなすわ。」
妻の提案をロイエンタールが興味深そうに聞いて顎に手を当てた。
「なるほどそうか。確かにキルヒアイス提督なら、あのアイゼナッハであろうと、十分に意思疎通を図れるに違いないな。だが、問題は閣下がそれを了承なさるか、ということだが・・・・。」
「面白いではないか。」
不意に後ろから聞き覚えのある声がした。一同一斉に後ろを向いて、そして一斉に椅子から飛び上った。
「か、か、閣下!!!」
ケスラーが愕然となった様子で中腰のまま固まる。ラインハルト・フォン・ローエングラム公がその端正な顔を一同に向けていたのだ。そばにキルヒアイスがいる。
「なに、気にするな。たまたま宰相府からの帰路に通りがかっただけだ。すると卿らの話さざめいている声が聞こえたのでな、キルヒアイスと二人で酒杯を傾けながら聞いていたのだ。なかなか面白そうではないか。」
どうだ、キルヒアイス、とラインハルトが水を向けた。
「やってみないか?ミッターマイヤー一人に勝ちをむさぼらせるのはいささか面白みがないと思うが。」
「ラインハルト様も、お人が悪いですね。」
急に水を向けられて、キルヒアイスは困ったような顔をしている。
「フ・・・だが、私としてもアイゼナッハがどういうジェスチャーをもって意思疎通を図っているのか、興味がある。なんなら私自らが『一日副官』をしてみても――。」
『いやそれはいけません!!!』
一同が一斉に声を上げた。これが実行されたら、アイゼナッハとラインハルトの間に修復しがたい亀裂が入るかもしれないという危機感が一同の頭の上にあった。「副官、駄目、絶対!!」という声にならないコーラスが諸提督から放たれた。
「そ、そうか、ならキルヒアイス、お前がやってみてくれないか?」
「仕方ありませんね。ですが私も興味があります。わかりました。微力を尽くしてみましょう。」
キルヒアイス主席上級大将はそう言った。




* * * * *

困ったものだ、とアイゼナッハは思う。大将、上級大将、そして今度はラ
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