第65話 お泊まり
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な」
「あたしがサソリのお母さんに......?」
あるはずのない、可能性のないピースが揃い始めて、佐天の心臓は早鐘のように高鳴りだした。
言われてみれば確かに。
サソリに対する気持ちはレベルアッパー事件以降から大きく変わった。
サソリの身を安じる、言葉をかける。
それは子を心配する親の気持ちや心配に近い。
「我ながら女々しいな......忘れ去ろうとしていた感情で助けていたんだってな」
サソリは呆然としている佐天を横目に見ながら、玄関に向かおうとするが佐天が外套の袖を掴んで、サソリの腕に抱き着いた。
「!??」
サソリが佐天の行動に戸惑いながら、腕に捕まっている佐天を見下ろした。
「サソリ......あたしサソリの事が好きだよ......いや大好き」
これがサソリの母親の気持ちだとは思わない
正真正銘のあたし自身の言葉
真っ直ぐで大切にしたい大事な感情
「佐天......?」
とサソリが声を出すと同時にベッドで横になっていたフウエイが目を覚ましてゴシゴシと目を擦っていた。
「?......んにゃ?」
見慣れない部屋の中をもの珍しそうにキョロキョロと見渡すと起き上がってサソリ達に近付いてきた。
「......?何をしてるの?」
「何でもないわよフウエイちゃん。サソリ、返事はまた次の機会にするからね」
フウエイを優しく抱き上げて、ニコッと吹っ切れたように笑う佐天の笑顔にサソリは、少しだけ頬を染めた。
「何なんだ......一体?」
何でオレの正体を知っても離れて行かないんだ......
湾内も佐天も......御坂達も付いてくるんだ......
全部、おふくろの仕業か......?
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