第65話 お泊まり
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「?!」
予想に反して軽く笑い始めたサソリ。
それは何処か自嘲が混じっている。
「......あの時とは違うな......佐天」
「あの時?」
「レベルアッパーの時だ」
「あ、あれ?それがどうしたの?」
「お前に感じていた違和感というか......雰囲気の正体がな」
サソリは視線を少しだけ逸らした。
自分の記憶と向き合う、バラバラになったピースを組み立てていく。
「いや、その前に質問に答えるか......オレは傀儡師だ。それと同時に多くの人間を手に掛けてきた」
サソリの視線に殺意が混じりだす。
いつものサソリではなく『赤砂のサソリ』を佐天は真っ直ぐに捉えている。
冷や汗が流れだし、抹消が痺れ始める。
佐天のの驚異的な直感が具にサソリと自分の身体の変化を感じている。
ここで選ぶ言葉を間違えたらアウトだ
相手は殺人鬼だと割り切った方が良い
「そうなんだ......あまり聞いた事がないからびっくりしちゃった」
「......」
こちらから質問したが逆に試されているような感覚だ。
「でも、あたしや御坂さん達を助けたのはどうして?」
「......」
サソリが小さく首を傾けた。理屈や頭脳ではサソリには敵わない。
だけど、助けた『結果』は変わる事はない......はず
「......何でだろうな......オレも良く分からん」
サソリは少しだけの笑顔が佐天の中に違和感を作り出した。
あの時
木山さんと喫茶店で会話した時にサソリが見抜いた嘘付きのポイント
そうなんだ......サソリの中に既に『答え』があっての不明瞭な答え方をしたんだ
全てが嘘?
それとも一部が?
言うとマズイ事?
言えない事?
いや、会話の中にヒントがあった
手に掛ける
傀儡使い
違和感
あたし自身
雰囲気
「......あたしに対して言えない事?御坂さん達には言える?」
「......あまり考え無しじゃなさそうだな......オレの中ではお前だから言えねぇ」
「あたしだから言えない......?」
予想通りの答えだった
だが、何故かまでは不明だ
今までのサソリとの経験......
あたしの発言に対しての反応を思い出して
夢の中に現れた黒髪の女性の人形が言っていた言葉を思い出す。
オネガイ
サソリヲタスケテアゲテ
「はっ......」
分かったような分からないような不思議な感じだが、手にした解答に到着した際に不自然な箇所は直感的に無いに等しい。
「サソリの......お母さん?」
「......良く解ったな....,, オレが辿り着いた答えだ」
サソリは満足そうに立ち上がると佐天の頭を軽く撫でた。
「お前はオレのおふくろに似ている。だからか
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