第65話 お泊まり
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?」
「そうですね......視界共有だと無事本拠地に入ったみたいですね」
「まあ、リーダーの天道が行っているから心配しなくて良いわね......さて、面白いゲームが始まるわよ」
畜生道は再び携帯ゲーム機を持って『続ける』の表示に合わせて遊び始めた。
******
赤髪狩りの事件に巻き込まれたフウエイを助けに来たサソリに叱られて大泣きをして、一頻り泣いた後疲れてしまったフウエイをサソリがおんぶしながら、日が暮れてしまった都市の道を歩いていた。
事件の中心人物である黒いピアスをした赤ジャージの男は依然として行方が掴めないものの、赤髪狩りに加担していた不良達の大量検挙に成功し、組織を壊滅することに成功した。
御坂と白井は門限が厳しい常盤台の寮に慌てて帰り始め、巻き込まれた挙句何故か大量検挙に貢献してしまった絹旗は、フレンダからの連絡により挨拶をしてアジトに戻ったらしい。
「......」
「......」
き、気まずい!
そういえばサソリと二人っきりになったのなんて随分久しぶりな気がする
幻想御手に手を出してしまった自分を叱り、今回の一件によりフウエイも一喝したサソリの姿に何か不思議な感情が湧いてしまい、うまく普段の調子を出せずに佐天は俯いたままサソリの歩調に合わせる。
背中に居るフウエイを気遣ってか、前後左右のブレもない優しい歩き方だ。
「なあ......」
「あの......」
二人の言葉が同時に漏れて思わず顔を見合わせた。
「どうした?」
「い、いやサソリの方こそ」
真っ直ぐ見つめてくる佐天にサソリは何かを感じながら、少しだけ懐かしさを覚えた。
「何でもねぇよ」
何かを感じた
それは合理主義のサソリに取っては不確定で曖昧な情報だ。
感情と同じく切り離すべき事柄に過ぎない。
「??」
少しだけペースを上げたサソリの後を追いかけるように速歩きをして追い付こうとするが......
ザザッ......
佐天の風景が一瞬だけ灰色になり、サソリの身体が乱れた砂嵐のように幽かになった。
「え......?」
心臓が跳ね返るような衝動に駆られた。
灰色の景色は直ぐにカラーの世界に戻り、サソリが振り返っていた。
「?どうした?」
「い、いや......」
サソリの顔を見ても、無事な様子を見ても胸騒ぎは治ることはなく更に拍車を掛ける。
な、なんか怖い......
サソリが何処か遠くに行ってしまうような言い様のない不安に襲われる。
サソリが居て、御坂さん達が居て繋がっていたモノが全て断ち切れるような恐怖だった。
「そろそろお前も帰って良いぞ。無理にオレに付き合わなくても良いし」
「えっ!?サソリ達はどうするの?白井さんみたいにテレポ
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