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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第65話 お泊まり
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ぜ」
修羅道に纏わり付いていた青い炎は次第に小さくなり焚火に近くなった炎を地獄道は吸い込むようにして回収した。

「割としんどい能力ですからね......任務だけならまだしも......小さな子供に負けそうになるなんて」
炎を口に入れると、胸に刻まれた閻魔の輪郭に血液が流れたように光りだした。
地獄道はそれを覆い隠すように開けたジッパーを上げて、猫背のまま歯車に飛び移った。

「負けてねーし!本気出せば俺の勝ちだ」
着崩した赤いジャージを直しながら、修羅道はテーブルの脇に置いてある安楽椅子にやや乱暴に腰を下ろした。
「子供相手に本気になるな」
「うるせぇ!仕事は真面目にやってたんだ!サボっていた人間道に文句を言え」
「ふぇ?」

「何何?責任転嫁?!ださいわねー」
所々破れたソファに座り、携帯ゲームに仰向けで遊んでいる頭に二つの団子を作ったような髪型の女性が一瞥もせずにボタンを押しながら馬鹿にしたように笑う。

測定不能(レベルエラー)
畜生道

「はぁ!?なんだとー!畜生道!」
「修羅道もまだまだ子供ね〜。まあ私には関係ないけど」
「獣に頼る弱虫には言われたかねーな!!
「あ?アンタなんて私の可愛い動物軍団で引き裂いてあげようかしら?」

プレイしていたゲームに『ゲームオーバー』と表示され、機械をテーブルに置くと魔女のような帽子を被り始めて、威嚇するように模様が描かれた掌を向ける。

「まあまあ、喧嘩しないでロールケーキ食べようよ」
喧嘩しそうに殺気を飛ばし合っている修羅道と畜生道の間に人間道が入ってにこにこしながらナイフでロールケーキを切り分けていき、皿に移していく。

「ちっ!!ってか大体なんで俺がコイツより弱い設定になってんだよ!人間道が最弱だろ」
「いや......能力発動したら修羅道なんてあっと言う間にやられる」
「猪突猛進ですからね......」
「単細胞バカ」
3人が口々に修羅道に向けて欠点に近い事を述べ始めるとイライラしながら椅子から修羅道が猛抗議をする。

「だぁぁー!今決着付けてやろうかぁ!?」
「こんなやっすい挑発にするから単細胞なのよ!嫌だわ、熱血キャラなんてダサいし」
「み、みんなほちついへ」
人間道がロールケーキを口に入れてモグモグしながらオロオロと右往左往している。
「何勝手に食ってんだテメェはぁぁー」
修羅道は人間道の首に腕を回すと頭をグリグリと拳を食い込ませてお仕置きを始める。

「いだいよー!だって我慢出来なかったんだもん!美味しいロールケーキだよ」
「こんな状況で食うバカが何処に居んだぁ!?
頬に生クリームを付けながら、痛みで涙を流している人間道を尻目に地獄道と畜生道が会話をし始めた。

「もう一人のターゲットはどうなっている訳
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