クエスト失敗?
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で木から落ちた緑の葉っぱが座布団のようになっていた。
「シェリアさ〜ん!!」
ひとまず勝利を納めた喜びを噛み締めていると、遠くから小さな人影が近付いてくるのが見えた。
「サクラ!!」
「わ〜!!迎えにきたの〜?」
サラサラの桃色の髪を揺らしながら駆けてきた少女をギュッと抱き締める。それと同調するようにシャルルを背負ったセシリーもやって来た。
「シェリアさんも倒したんですね!!」
「もってことは・・・」
「はい!!シリル先輩もウェンディさんも敵を撃破したであります!!」
いつもよりも興奮気味にウェンディたちのことを教えてくれるサクラ。その可愛らしい姿に、疲れた体が癒されていくのを感じる。
「でもシャルルさんもヤバそうですね」
「うん〜。早く休ませてあげないと〜」
傷が治っているとはいえ意識がないシャルルと、自己回復をやる魔力も残されていないあたし。このままでは残りの二人と対決なんてとてもできないので、一度体勢を整えるために村人たちが避難する場所へと向かうことにしたのだった。
第三者side
ドゴォン
太陽が照らし付ける雪山に響き渡る巨大な爆音。その中心にいる二人の人間は、周りの景色とは真逆でほとんど傷を負うことなくぶつかり合っていた。
「フンッ!!」
魔力を込めた拳を繰り出す長髪の男。それを少年はまるでハエでも払うかのように防ぐと、カウンターを仕掛けるべくエルボーを放つ。
ガツンッ
少年の肘と青年の前腕が衝突する。互いにもっとも骨が浮き出ている部位が当たったために一瞬苦痛の表情を浮かべたが、すぐに平静な顔を作り敵に弱みを見せないようにする。
長髪の男は腕を引っ込めると、体を回転させて蹴りを打ち込もうとする。
スッ
レオンはそれを冷静に見切ると、頭を一つ分下げて難なく回避し、先程から気になっていた部位を突いてみることにした。
「!!」
その部位とは左腕。戦っている最中一度も使用することのないその腕に何が起きているのかを確認するべく、拳を放ってみることにした。しかし、攻撃が直撃した感触に違和感を覚えた少年は、驚き距離を開ける。
「お前・・・その腕・・・」
男の上腕付近を直撃したはずの一撃は、なぜか体の脇を掠めていった。彼が回避行動に出ていたのも理由の一つではあるが、少年のスピード相手では反応しきれないことをレオン自身も十分に理解している。今の攻撃が腕ではなく体を掠めたのは、彼の左腕がないからだということを把握するのにそう時間はかからなかった。
「以前の滅竜で腕を持っていかれた。代わりにそいつを我が消してやった」
「へぇ」
レオンは敵の今までの戦い方に疑問
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