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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第五四話 在るべき場所
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が彼を支えるわ。
 だから急ぎなさい、次期主力機開発のための実験機はもうロールアウト間近よ。各種データ収集が終わればすぐに其方のほうへ移行するわ。」

 そこまで来ていたのか。直接設計したのは光菱などの重工メーカーの技術者で彼ではないだろうが、要求仕様の作成などの基本コンセプトの決定は彼が行ったはずだ。

 その仕様の有用性が証明されれば即座にそれを反映した新型機の開発が開始されるだろう―――ギリギリだ。
 自分がXFJ計画を終えて本土に帰国するのに間に合うかどうか、というところだろう。



「―――――それらを私に教えて……貴女は何を望んでいるのですか。」

 疑念が過った。なぜ彼女はこう自分に警告のような形で助言を繰り返してくるのだろう。
 彼の臣下としての在り方がそうなのだと言われてしまえばそれまでだろうが、彼に忠誠を誓うほどの関係性があったとは到底思えない。

 そのちぐはぐさが気になった。

 そんな唯依に彼女は決意を秘めた表情を見せる。


「今井家の復興―――それが最後に残った私の使命であり、望みよ。」









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