ガンダムW
1563話
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といった様子で頷いている。
そして凛の呟きは攻撃を放ち続けている五飛にも当然聞こえたのだろう。
自分が侮られたとでも思ったのか、五飛の攻撃は一掃鋭くなる。
……それでも攻撃は鋭いままで、雑な一撃になったりしていないのは褒めるべきだろう。
だが……幾ら鋭い連続攻撃を行おうとも、魔力によって身体強化がされている凛には全く通用しない。
五飛の攻撃を回避し続けていた凛だったが、不意に一撃を回避したかと思うと足を進め、五飛との間合いを詰める。
「はぁっ!」
「ぐぁっ!」
気合いの声と共に放たれた一撃は、五飛の胴体へと埋まる。
そして胴体に食らった一撃は、間違いなく決定打と呼べる程に相応しいものだった。
動きを止め、腹を押さえつつ踞る五飛。
それでも胃の中のものを吐き出すような事をしなかったのは、凛の一撃がそれなりに手加減されていたからこそだろう。
「ぐっ、げほっ、げほっ」
胃の中のものを吐き出しはしなかったが、それでも五飛はこれ以上戦いを続行出来ない。
踞りながら咳き込んでいる五飛を見ながら、そちらへと近づいていく。
「分かったか? シャドウミラーのメンバーは少数だが、精鋭だ。事務員の凛ですら、ガンダムのパイロットのお前を上回る戦力を持っている。……五飛。お前は、確かに一般的に見れば強いのかもしれない。だが、それでもこの世界には上には上がいる」
事実、原作でも五飛は生身の戦いでトレーズに負けていたのだから。
その戦いもオペレーション・デイブレイクでの一幕からだったのを考えると、五飛にとってはここで負けを知るというのは確定事項だったのか?
もっとも、この世界では生身での負けを経験する前に、MS戦で俺に負けているのだが。
「はぁ、はぁ、はぁ……くそっ、俺は弱いのか」
息を整え、そう告げる五飛。
「そうだな。少なくてもシャドウミラーの中で、お前は最弱と言ってもいい。女だろうが、子供だろうが、強い奴は強い。相手を性別で区別や差別するような真似は、見ていてみっともないぞ」
それこそ、ネギま世界の子供であれば、五飛くらいは容易に倒せるような存在はその辺りに幾らでもいる。
今はもう大きくなったが、俺がネギま世界に行った時のネギや小太郎なら余裕で五飛を倒せただろうし。……比べる相手が悪かったか?
ともあれ、落ち込んでいる様子の五飛に向かって、口を開く。
「お前が今までどんな風に生活してきたのかは知らない。だが、強さを求める以上、当然強い相手との戦いを期待していた筈だ。そんなお前にとって、シャドウミラーという場所は決して居心地が悪くはないと思うが、どうだ?」
実際、強くなりたいというのなら、シャドウミラーはこれ以上ない環境にあると言えるだろう。
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