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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第58話 冤罪事件
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「えーっ、ま、まってよ! まだ怒ってんの!? 昨日のは事故なんだってばー! ほんとだってーーっ」
「事故でもダメなものはダメなのっ! もー、つくねなんて知らないもん!」
モカに拒絶されてしまって、つくねはまたまた呆然とした。そんなつくねに、擬音をつけるとしたら《ガーン》が、もっとも当てはまるだろう。
因みに、モカの本心はと言うと。
「(別にそこまで本気じゃないけど……、見られたお返しに暫く口聞いてあげないんだから)」
何処か、まんざらでもない様子だ。つくねに見られない様に、舌をぺろっ、と出してそう思っていた。モカはそこまで怒ってはいない。
「おはよう 2人とも」
そこへ、同じく登校してきたのはカイト。
「あ、カイト! おはよー!」
「ああっ! カイト!! お願いっ! モカさんに言ってー、昨日のアレは事故なんだって!!」
モカは、手を挙げてカイトに挨拶。……つくねは、ヨヨヨヨ〜っと、涙を流しながらしがみついて来た。
「って、コラコラ! 朝っぱらからなんだ、一体。それに、オレは男にしがみつかれて喜ぶ趣味は無い。 離れろ」
カイトは、つくねの頭を手で鷲掴みにして、強引に引き剥がした。顔は、涙と鼻水で覆われていて……、正直、汚い。
それは兎も角、大体の状況を察したカイトは、つくねに。
「昨日のって……。大体な、つくね。オレは、昨日の事件(笑)の発生時、現場にはいなかったんだぞ? 何にも見てないから、弁解の仕様がないだろ? 無茶言うな」
「あああ!! そ、そーだった……」
唯一の証人になってくれる可能性があったカイトにもそう言われて……、またまた落ち込んだ。
つくねは落ち込んでいて、カイトは苦笑い。モカもどことなく楽しんでいる様子。少々いつもとは違うが、それでも平和な一時だった。
……いや、そうでも無かった。
何故なら、そんな平和そうな3人を、影から見ている男がいたのだから。
男は、一頻り動向を確認した後。
「なぁ、ちょっとええかな? そこの君ら」
丁度、登校していた女子生徒に話しかけていた。
「ちょっと教えてほしいんやけど」
因みに、隠す必要もないので、バラしておくが 彼はギン先輩。
そして、まさにいつも通り。女の子には優しく爽やかな先輩!を演じている様で、とても素晴らしい笑顔を見せていた。たらしな性質を知っているのは、同学年以上の女子生徒に限るから、一年生である彼女達は知らない。
「なんですかー?(いい男♪)」
つまり、友好的な目で見てしまっても不思議ではないのだ。
「あのつくねってやつと、カイトってやつ。……モカさんといつも一緒におるけど なんなんかなぁ? どっちかと
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