マザーズ・ロザリオ編
絶剣
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離からの魔法、または狙撃による攻撃。距離を取れる広いフィールドならこれが有効だな」
「でも、それを実践した人は沢山いますよね?」
「まぁ、そいつらはスピードについていけなかったんだろうな。どんなにすげぇ盾を持っていたとしても攻撃が見えなきゃ防ぎようがないからな」
「じゃあどうするの?」
「簡単さ、初撃を完全に止めればいい」
シオンのあっけらかんな回答に一同はポカンと口を開いた。
「連撃というものはいわばW流れWそのものだ。それを塞き止められれば、そこから先の動作ができなくなるという擬似的なバインド状態になる。当然だ本当は振り抜いていたはずの二撃目が出ないんだからな」
「なるほどね出どころを止められればそれだけ相手にはプレッシャーになるしね」
「まぁそれをできるやつなんて、数える程度だけどな。ハハッ!」
シオンは高笑いを上げながら部屋の中に戻っていくと、エリーシャは残った紅茶を飲み干したシオンに問いかけた。
「けど、止められない場合はどうするの?スピードの問題もあるけど、パワーで押し切られる可能性もあるし・・・」
「あぁ、勿論これが成功法というわけじゃない。当然スピード、パワーの両方を兼ね備えた連撃も存在する。その場、俺ならこうする」
脚を組み直して背もたれに身体を預けると目を細め、いつもの微笑みから表情を変えた。
「止められないのなら、止めなければいい」
「えっ?」
「さて、講義はここまで。俺は用があるからここで失礼するよ」
「僕もそろそろお暇しようかな」
そう言ってシオンとシュタイナーは皆を残しログアウトしていった。疑問が残る中、他の皆も時間が時間ということもあり次々とその場を後にした。
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「・・・ん〜」
趣のある日本家屋の一室で目が覚めた黒の長髪を垂らした青年、シューは窓から差し込む日差しに目を細めた。母が日本の武術の血筋を引いており父も日本好きな事もあり、こうして母方の実家の身を置き、毎日早起きの習慣が身に付いている。
『さて、今日もやるか』
早々に布団を畳み、服を着替え、長い髪を纏め玄関先の戸締りをするとこれも習慣となっている型の稽古に入る。これはSAOにいる時にも欠かさずやっていたことである。命のやり取りを少なからず経験した彼は、いつ自分がそうなるか分からないということから護身用に始めたものである。
「シュー」
呼ばれた先を見ると縁側で見つめる優しい瞳を持った老人がいた。彼こそがシューを引き取った張本人、皇宗源。シューの母方の祖父にあたる人物である。
「
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