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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
24話 日常回その1
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が率先して動こうとするのが容易に想像出来た。そこまで考えて鬼一はその考えを振り払うように首を横に振る。

「まぁ、どっちにしても外に用事があるわけでもないので出るつもりはありませんね。日用品なら学園の購買で済みますし、服とかなら通販で十分です」

「じゃあ、学園内にいるということですか?」

「余程のことがない限りそのつもりです。むしろ皆さん外出すると思うので、むしろ学園内の方が落ち着けるかもしれません」

「でしたら一緒にお茶でも楽しみませんか?」

 鬼一の全身に電流が走った。ストレッチを続けていた鬼一の動きがピタリと止まる。その衝撃は言葉に出来ないほどだ。自分の中にある何かを言葉に変換しようとするが、唇が震えて変換出来ない。
 色々なものが身体を駆け巡り、数秒考えてから口を開く。

「――――――――――――お茶、ですか」

 なんて気の利かない言葉なんだ、この場に石があれば全力で後頭部をぶつけて気を失ってしまいたかった。

「ええ、家から美味しい紅茶が届きましたの。せっかくですから鬼一さんと楽しみたいと思いまして……如何でしょう?」

 断る勇気もなければ受ける勇気もない。どっちに転んでも後悔する可能性がある。それだったらいっそ、

「……………………僕で良ければ喜んで」

 少しでも楽しそうな方に行く。鬼一が最終的に下した判断は、そんな俗な判断だった。

―――――――――

 鬼一は廊下を歩きながら明日のことを考える。お茶に誘われて、それを了承したまでは良かったが気になる異性に誘われたことなどない少年は、どうするべきか必死に考えていたのだった。
 どんな服装で行くべきなのか、お茶するのであればお菓子の1つや2つを用意したほうがいいのか、英国のお茶に関するマナーを調べた方がいいのか、など色々と思考が彷徨う。

 ―――ガラにもないことを考えてるな、僕。

 浮かれすぎだよ、と自分に苦笑。IS学園で気を張り続けているせいなのか、最近ちょっとしたことで自分が振り回される感じがある。いくらなんでもそれは自分らしくない。
 今までの思考を消すかのように鬼一は首を左右に振る。ISのことを考える時は余計なことを考えないようにしているのだから。思考に不純物を混ぜてしまえば質が落ちてしまう。それは過去が証明してる。
 だからと言ってそれだけではいつかどこかで瓦解してしまう。適度にガス抜きもせねばならない。

 要はメリハリが大切なのだ。

 ふと、最近見慣れた顔が視界に入り込んでくる。友人と言えるほど親しくもないが、知人と言えるほど遠い関係でもない。少々不思議な関係の女生徒。

「あ、簪さん。今日も作業ですか?」

「……そっちも?」

 更識 簪。IS学園生徒会長である更識
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