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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
24話 日常回その1
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「開拓者でもある織斑先生の過去の映像や情報から参考にして、色々とやっていますが技術や身体能力に差がある分、どうしても噛み合わないです」

「……速度差を活かしたシンプルなチェンジオブペースでも、鬼神の基礎性能を考えれば十分では?」

 織斑 千冬という世界最強のインファイター。剣1本で世界を制した人間など今後、そうは現れない。むしろ武装や技術の進化を考えれば2度と出てこない可能性の方が高いだろう。
 剣1本で勝つためには兎にも角にも間合いをどれだけ操作できるかにかかっている。そういう意味では織斑 千冬の間合い管理能力は神懸っていると言ってもいい。その間合い操作の技術として用いられたのがチェンジオブペース。速度の緩急を極めることで相手を後手に回す。
 鬼火のスペックを活かすことを考えるとチェンジオブペースという選択は間違いではない。だけど何かが足りない。今のままでは織斑 千冬の劣化版にすらなれない。根底は間違っていないが、方向性を間違えている。
 鬼一もそれは分かっているがどう進化させるべきなのか分からないのだ。

「それだけでも十分機能しますが、それだけだと簡単に対策されてしまいます。現にそれで鈴さんに対応を許すことになってしまいました」

「あれは鈴さんの対応能力が桁外れというのもありましたが―――それ以前に僕の詰め方があまりにも雑でした。鬼神の速度を十全に活かしているのであれば、本来なら『反応』することも出来ません」

 リミッターがかかっているのを差し引いても、突き詰めれば相手の反応を置き去りにすることは十分可能の範疇なのだ。それが出来ないということは鬼一の未熟さを表している。

「せめて何かしらのヒントがあればいいんですけどね。如何せん、チェンジオブペースの使い手が殆どいませんからね。ほぼ1人で開拓していくしかないです」

「わたくしも開発のお手伝いが出来ればいいのですが……」

 遠距離射撃型のセシリアと近距離寄りの操縦者である鬼一では畑違いにも程がある。

「いえ、こうやって相手していただけるだけでも全然違います。僕の場合、それ以外の練習もしなければなりませんし」

 基礎的な練習や指導を受けれるだけでも大きく違うというのは、間違いなく鬼一の本音だ。セシリアの理論的な説明を理解出来るというのも大きかった。

「時間も時間ですし、ここまでですね。上がりましょうか」

 ピット内の時計を確認。アリーナの使用時間5分前。片付けも終了している。後は退散するだけ。

「鬼一さんはこの後、どうなさるおつもりで?」

「食事を取る前にもう少しだけトレーニングしていきます。今ならトレーニングルームも使えるでしょうしね。いや、鬼神のスラスターチェックが先ですね。まだ違和感が抜けなくて」

 鬼一
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