第八幕その五
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「わかったわ」
「ええ、それで見た通りね」
「何か言い合ってるわね」
「ほら、ノームの人達も来たわよ」
ドワーフの人達より二十センチ位小柄でやっぱり濃いお髭を生やしています、この人達はノームの服を着ていてマンチキンの服ではありません。
その人達が来てです、両方に言いました。
「やれやれ、今日も朝からか」
「君達も変わらないね」
「今度は何で言い合ってるんだい?」
「下らない理由かい?」
「聞いてくれるかい?ノームさん達」
ドワーフの一人がノーム達に言いました。
「彼等が変なことを言うんだ」
「変なこと?」
「っていうと?」
「君達はジャガイモを主にどうして食べるかな」
こうノームの人達に聞きます。
「一体」
「ジャガイモ?」
「ジャガイモをどうして食べるのか?」
「今朝はそのことを言い合ってたんだ」
「そうだったんだ」
「潰して食べるね」
こうノームの人達に確認を取りました。
「そうだよね」
「いや、違うだろ?」
今度は闇エルフの一人がノームの人達に言いました。
「ジャガイモは切って食べるよね」
「ああ、調理した後ね」
「切って食べる」
「そうだっていうんだね」
「どっちかって」
「そうだよ、彼等は調理したジャガイモを潰して食べるっていうんだ」
その闇エルフはドワーフ達を見つつノーム達にお話しました。
「そして僕達の食べ方は違うって言うんだ」
「切るのは間違ってる?」
「そう言ってなんだ」
「だから言い合ってたんだ」
「そうだったんだ」
「そうだよ、ジャガイモは切って食べるものじゃないか」
闇エルフは強い声で断言しました。
「そもそも潰して食べるなんて」
「いや、ジャガイモは潰すんだよ」
「潰して食べるものだよ」
「それが一番美味しいんだ」
「何で切るんだよ」
ドワーフの人達は一斉に反論しました。
「朝の散歩で出会ったらこうだよ」
「何でも彼等朝にジャガイモを食べていたらしくてね」
「切って食べたとか言ってたから言い返したら」
「この有様だよ」
「それは違うんだよ」
闇エルフ側も反論します。
「フォークとナイフで切って食べるものじゃないか」
「きちんとスライスしてね」
「それで行儀よく食べる」
「これがジャガイモの食べ方じゃないか」
「それが邪道ってね」
「何もわかってないさ」
「そもそもドワーフの料理はね」
ノームの人達を置いて言い合います。
「潰したりとか変な食べ方ばかりで」
「どうにかしてるよ」
「料理だけじゃないしね」
「他にも色々違うよ」
「邪道ばかりで」
「何もかもが間違ってるよ」
「味付けも濃いし」
こう言いますが。
ドワーフの人達も彼等は彼等で言います。
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