第八幕その四
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「気になるわ」
「下らない理由にしても」
「私達から見ればそうだけれど」
「あの人達にとっては別ね」
「いがみ合うだけの理由がある」
「あの人達の間ではね」
周りから見ればどうでもいいことだけれど当事者の人達にとってはいがみ合うだけのものがあるというのです。
「どうしてもね」
「訳がわからないけれど」
「まあとにかく」
キャプテンも食べ終わって言います。
「皆が食べ終わったら行こうね」
「そうしましょう」
トロットもキャプテンに頷きます、そしてでした。
皆食べ終わって出発です、そこでビリーナはナターシャ達五人に言いました。
「ドワーフの性格や外見は知ってるわよね」
「小柄で筋肉質で」
「それでお髭を生やしてて」
「力が強くて鍛冶が得意」
「職人気質ですよね」
「気難しいところもあるけれど温厚で」
「そんな感じよ」
その通りとです、五人に答えます。
「あの人達はね」
「やっぱり悪い人達じゃないですね」
「僕達にとっても」
「むしろ親しみやすい」
「そうした人達ですね」
「どちらかといいますと」
「そうよ」
実際にとです、ビリーナも答えます。
「エルフの人達より強いこだわりがないの」
「むしろおおらかですね」
「ドワーフの人達の方が」
「そうですよね」
「エルフの人達も温和ですけれど自然のことには厳しくて」
「そこにこだわりが強いですから」
「そこが違うのよ」
実際にと答えるビリーナでした。
「あの人達は、まあ親しみやすい人達よ」
「けれどエルフとはね」
またお話するトロットでした。
「どうにもなのよ」
「そこが、ですね」
「私も不思議だけれどね」
「相性が悪いんですね」
「そうなのよ」
どうにもというのです。
「これがね」
「そうなのね」
「ええ、じゃあまずはそこに行きましょう」
ビリーナは皆に言ってでした、そうして先に先にと案内します。そして出発して一時間程歩いているとその前で、です。
身長は一メートル半位でがっしりとした身体つきの濃いお髭を生やした男の人達と漆黒の肌に緑の切れ長の眼を持った銀髪の長身の人達が睨み合っていました。二人共青いマンチキンの服を着てはいますが。
どっちも一歩も引かない感じで言い合っていました。
「だからそれは違うんだよ」
「いや、合ってるよ」
「何で君達はそれをそうするかな」
「それは君達だよ」
「そうしたやり方じゃ駄目だよ」
「いや、合ってるよ」
何か言い合っています、その彼等を見てです。
ビリーナはナターシャ達にです、こう言いました。
「お髭を生やしてるのがドワーフよ」
「そうよね」
ナターシャが応えました。
「お話した通りの姿ね」
「それであの黒い人達が闇エルフ
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