暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
IFエンド 「レヴィ・ラッセル」
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 とある休日。
 ボクは昔行ったことがある遊園地に向かっていた。今はバスの中でボクの隣には穏やかな顔をしているショウが座っている。反対側にはショウと比べると格段に小さなふたつの影。ひとりはショウをそのまま小さくしたような黒髪の男の子、もうひとりにはボクによく似て青みを帯びた髪をセミロングくらいで整えている女の子だ。
 この子達はボクやショウの従兄妹や親戚じゃない。ボクとショウの大切な子供達だ。
 これを昔のボクを知っている人が聞けば驚くかもしれないけど、ボクだってもう大人なんだぞ。好きの違いだって分かるようになってるんだから。というか、そうなってないとショウと結婚して子供なんて出来てないし。

「ねぇねぇ、遊園地にはまだ着かないの?」

 元気な声で訪ねてきたのは女の子。ボクの娘で名前はライカって言う。漢字で書くと雷華だ。夜月雷華って字面も響きもカッコいいよね。ボクに見た目も性格も似てるし、運動も得意だからきっと将来はカッコいい子になるぞ。

「ライカ、それはさっきも聞いただろ。ちゃんと着くんだから大人しくしてろって」

 ぶっきらぼうな感じに返事をしたのはショウではなく息子のアオバだ。漢字で書くと蒼葉。
 アオバはショウに似て大人しい方だけど、運動も勉強も出来るしっかり者。ライカとか仲の良い友達には口調が荒くなるところもあるけど、いつもライカの面倒を見てくれる優しいお兄ちゃんだ。
 ちなみにこのふたりは二卵性の双子なんだ。初めての出産で双子なのは大変だったけど、そのぶん無事に生まれてきてくれた時には予想の何倍も嬉しくて幸せだった。きっとパパやママがボクを産んだ時も同じように思ったんだろう。
 あとこれは余談になるかもしれないけど、ふたりの名前はショウがボクとの繋がりを意識して考えてくれたんだ。
 ボクは結婚して夜月レヴィになったわけだけど、ショウ達と比べると血筋が違うのは丸分かりの名前だよね。でも苗字は夜月なわけだからそっちに近づけた方が字面や響き的に自然。だからボクの髪色とか魔法資質とかから連想してふたりの名前に蒼と雷が入ったんだ。アオバはともかくライカの方は将来的に何か言われる可能性はありそうだけど、でもきっと大丈夫。ボクの娘なんだから何か言われても逆にカッコいいだろって言えるはずだ。

「む……ライカは大人しくしてるもん!」
「いやお前が思っている以上にしゃべってるからね。というか、現在進行形で騒がしいんだけど」
「騒がしくない!」
「ライカ、分かったからもう少し声小さくしようね。アオバもあんまりライカのこといじめない」

 ボクが注意するとふたりとも静かにはなったけど、お互い納得してないのか頬を膨らませたりしている。こういうところが似るあたり兄妹なんだろう。もうちょっと別のところで似たほしい気もするけど、
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