IFエンド 「レヴィ・ラッセル」
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と思った直後、ボクの空いていた手を誰かが握ってきた。誰だろうと思ったけど、ボクの手を包み込めてまた握ってくる相手なんてひとりしかいない。というか、今までに何度も手を繋いできたんだから分からないはずがない。
振り向いてみると、そこには予想していたとおりショウの姿があった。彼の向こう側にはアオバの姿も確認できる。手を繋ぐのが恥ずかしいのか少し顔が赤いけど、まあそこは気にしないで大丈夫だろう。
「ショウ、どしたの?」
「迷子になられたら面倒なんでな」
「む……ボクだってもう大人なんだから迷子なんてならないよ。いつまでも子供扱いしないでよね」
「これまでに何度迷子になったと思ってるんだ? ……ま、そうだな。いつまでも甘やかすのもダメだろうし、ここはレヴィを信じるか…………レヴィ、手を放さないのか?」
「子供扱いされるのと手を繋ぐことは話が別なの」
ただでさえアオバ達が生まれてからは前よりもスキンシップが減ってるのに……ショウはボクとスキンシップ取りたくないのかな。ボクはいつでも手を繋いだり抱き締め合ったりしたいのに。あ、もちろんショウの膝に寝転んで頭を撫でてもらうのもありだよね。ショウは撫でるの上手いからね!
「よし、着いたよ!」
目的のアトラクションであるコーヒーカップにはそれほど人は並んでいない。これならすぐに順番が回ってくるだろう。ちなみにこれまでに何度もコーヒーカップって言ってるけど、それが正式名称なのかはボクは知らない。
そんなことを考えている間にボク達の順番が回ってきた。家族全員で乗ろうと思ったけど、恥ずかしいからなのかアオバはライカと一緒に乗るのは気が引けるらしく、またライカはショウと一緒が良いと言う。後ろに並んでいる人も居たのでライカはショウに任せてボクはアオバと別のカップに乗ることにした。カップが動き出したのを見計らってアオバに話しかける。
「アオバ、今日は何だかライカのこと避けてる感じだけど具合でも悪いの?」
「別に悪くはないよ……ただいつもよりライカはテンション高くなってるから一緒に遊ぶと疲れそうってだけ」
「うーん……ボクとしては仲良く遊んでほしいところだけど、それでアオバが楽しめなくなるのも嫌だね。けどライカとしては多分アオバと一緒に遊びたいと思ってるだろうし、大丈夫そうな時は一緒に遊んでほしいな」
「言われなくてもそうするつもりだよ。構わないでいると駄々こねそうだし……泣かれでもしたら面倒臭いから」
素っ気ない言い方だけどアオバをよく知るボクからすると優しいお兄ちゃんだと思う。正直ボクでもたまにライカの相手をすると疲れることがあるのに、アオバはなんだかんだ言うけどライカの面倒を見ないことはないから。
凄く私的なことまで言っちゃうと、アオバの言動はショウによく似てる。だから
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