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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
IFエンド 「レヴィ・ラッセル」
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まあ可愛いからいっか。

「ふ……」
「ショウ、どうかした?」
「いや何でも」
「何でもないってことはないでしょ。いいから言ってよ、気になるじゃん」
「本当に大したことじゃないんだがな。あのレヴィがちゃんと母親出来てるって改めて思っただけで」

 優しいけどどこか意地悪な笑みにボクは恥ずかしさの混じった怒りが沸き上がる。
 母親出来てるって……大したこと云々の前に今更言うことでもないよね。というか、ショウはボクがちゃんとママ出来てないって思っての!?
 そりゃ確かにアオバ達が生まれたばかりの頃は初めての子育てで苦労したし、周りに迷惑も掛けちゃったけど。でもふたりが物心ついてからは結構ママとしてやれると思うんだけどな。ま、まあ……ふたりの精神年齢が同年代の子よりも高いから他のところよりも楽な部分はあるけど。ただそれでも……

「ボクはいつだってママしてるよ。そ、そりゃボクよりもショウの方が料理とか上手だけどさ。だけど毎日一生懸命やってるんだぞ!」
「分かってる、分かってる。お前がちゃんと母親として努力してるのは分かってるさ。だから落ち着けって。ライカに静かにしろって言ったばかりだろ?」
「うぅ……」

 何か適当に相手をされた感じがして言い足りないところだけど、正論なだけにここで言っちゃうのはママとして示しがつかない。

「母さんってさ……本当にライカの母さんだよね」
「うん? アオバ、何言ってるのさ。そんなの当たり前だよ」
「いや、そういう意味じゃなくて……父さん、よく母さんと結婚したよね」

 呆れたようにため息を吐きながらショウに話しかけるアオバは本当に昔のショウみたいだ。
 抱き着きたい気持ちが込み上げてきただけど、さすがにもう空気が読めないほど子供じゃない。大体息子からバカにされているような発言をされたのに喜びながら抱き締めたらそれこそ本当に呆れられてしまう。

「大人の割に落ち着きがないように思える母さんにだって良いところはあるからな」
「ふーん……父さんの性格からすればシュテルさんとかディアーチェさんの方が合ってる気がするけど」

 子供は時に残酷だって言うけど……アオバはそれが顕著だと思う。悪気はないんだろうけど、ボクもこれまでに何度か思ったことがあることを口にしちゃうだけになかなか精神的にダメージが……。
 こんなことでショウがボクのことを捨てたりするとは思わないけど、それでもやっぱり気にしちゃうよね。だってボクはショウの奥さんなんだから。

「アオバは分かってないね。パパみたいな人だからママみたいな人が良いんじゃない。人っていうのは自分にないものを求めるらしいし」
「確かに父さんと母さんは正反対な人ではあるけど……まあふたりが良いなら良いんだけどさ」
「アオバ、ボクとショウの
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