暁 〜小説投稿サイト〜
我が春も上々の言よ梅の花 〜ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー企画〜
秘めたる想い
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また、千歌は。

「...ふふっ...距離、縮めちゃいたいな〜...」

...なんて、聞こえないように溢すのであった。




「...ちなみにお賽銭に投げ込むのは何円にすんの?」

...かなりの渋滞。なんとか暇、という怠惰のような感情を消し去ろうと他愛のない話を千歌に投げかける。
すると千歌は腰に手を当て、胸を張る。
...でかい...じゃない、今にでもえっへんとでも言いそうな勢「えっへん!」...言ったな。

「幾ら投げたらどういう意味を表すのか、ちゃんと調べてきたよ!!」

「ほぉ...千歌にしてはめずらしい...」

「珍しいってなにさ!?」

俺の不意な発言に不満そうな様子の彼女、おまけに頬も膨らませている。...そんな状態で彼女がぶーぶー言っている間に俺たちの順番が来た。

ごめんごめん、と彼女をなだめてお賽銭箱の前へと歩み寄る。そしてお賽銭箱の前へとたどり着いた時にあることを思い出す。
...そういえば。

「...何円入れようかな...」

「!!!」

...他意はないただの独り言に、千歌は肩を震わせ、その上アホ毛が直立。
俺の独り言のどこに反応したのか。...それよりもあのアホ毛はどういう構造になっているのか。...疑問を持ってしまう。

そんな俺へ千歌は。

「じゃ...じゃあ31円!!」

「...なに?アイス食べたいの?」

「今寒いんだけど!?」

いきなり31円、という微妙な金額を提示。
なぜ。しかも「31」である。有名なあそこではないか。
だが別にアイスが食べたいというわけではないらしい。
...はて?

「とりあえず投げる!!」

「あっ、待てよ!!」

とうとう痺れを切らしたのか俺の持っていた31円を取り、彼女の持っていた31円と一緒にお賽銭箱へ投げる千歌。

...これ俺に福は来るのか...?

横目で彼女を見やるとしてやったり、という表情。若干の理不尽を感じつつ、彼女と一緒にお祈りする。

俺の願いが、叶いますように。そんな淡い期待のようなものを添えて。






...帰り道。

「...君は何を願ったの?」

千歌は俺の願い事を聞き出そうとする。...だが変に隠してもこいつは知りたがる。正直に言おう...。

「...俺は"Aqoursの皆の夢を俺も一緒に叶えれますように" って。」

「...ふふっ...こんな時にも私たちのこと考えてくれてるの?」

「まぁ他にないしな〜」

俺自身の願い事じゃない、というがしっかり俺自身の願い事ではある。 "俺も一緒に" ...と。

俺は彼女に願い事を暴露したので、今度は彼女の願い事、そして一つの疑問を聞き出す。...
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