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我が春も上々の言よ梅の花 〜ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー企画〜
秘めたる想い
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、話をし始める。

「...まあ...役に立ってない、って思ってるんだよ。」

「だからそんなこと!!」

またまた、俺を糾弾する...わけでもない大声が身体を貫こうとする。...が。

「しかも!!!」

その刃物を、盾で防ぐ。

「ここは世間的には女子校だ。そんな中俺だけは男子...この時点でもうおかしいんだよ。」

それに、と言葉をつなぐ。

「...お前らはスクールアイドルだ。...いくらマネージャーとはいえ、お前らと接してるところを見られたら色々マズい筈だ。

...そんなんで...お前らの夢の邪魔をしたくないんだよ...」

何故、声が薄れていく...?何故、虚しい気持ちになる...?

「...邪魔なんかじゃない...」

...小さな呟きから。

「邪魔なんかじゃない!!!」

...大きな叫びへ。

そして彼女は、意のままに俺の手を取る。

「だって君はいつも私たちを助けてくれる!」

「そしていつも、夢に立ち向かう勇気をくれるっ...!!」


「...君がいるから...!」

俯いた千歌は、小さく震えている。その震えは俺の手にも伝わる程であり、その手から、顔が見えなくても、表情が痛いほど伝わる。

そして彼女は顔を上げる。

「夢を叶えたいってずっと思えるの!!!」

涙でぐちゃぐちゃになった、その顔を。









「...落ち着いたか?」

「...うん...」

まだ涙の跡が残る千歌の顔には、やはりまだ寂しさが残っていた。そしてその寂しさは彼女の瞳にも表れている。
...かなり辛いものがある。正に天真爛漫...と言ったような娘が、こうも気を落としているのだ。
...まあ、俺のせいなんだが。

...とりあえず。

「...とりあえず肩に乗っけてる頭どけてくれるか?」

「...やだ」

「えぇ...?」

俺がマネージャーをやめようとしているのを、こうして止めようというわけか。その手には乗らんぞ...と言いたいのだが...。

...千歌は、恋愛にあまり興味がない俺からしても "すごく" 可愛い部類に入る。
そんな娘が俺の肩に...と考えるとやはり恥ずかしいものがある。

...とりあえずどいてもらおう、という意識だけで。

「...どうしたらどけてくれる?」

「...やめないで...?」

思い切って聞いてみたらこのザマである。
涙目でこちらを見られるというのは、なかなか辛いものがあるな...。

「...君は...楽しくなかった...?」

「...千歌と...千歌たちといて楽しくなかった...?」

「...」

千歌の悲痛な心の叫びが、
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