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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
真・恋姫†無双 〜繋がる力、その想い〜
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木々は吹き飛び、城の一部が瓦解し、地面が円状に抉れる。



その衝撃に皆が吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。
とっさに四獣たちがクッションとなって受け止めたが、先の戦闘による負傷で一気に戦闘不能、剣になって蒔風の懐に戻る。





「グッ・・・・つった〜〜〜〜・・・・・・一刀?」






だがそんな中、蒔風に庇われた一刀が蒔風を押しのけて立ち上がる。
仲間を見、蒔風を見、そして「奴」を見据え、その言葉を紡いだ。



「オレがこの世界に来たのは、なんでかはわからない。必然かもしれないし、偶然かもしれない。奇跡かもしれないし、当たり前だったのかもしれない。でも、これだけは言えるんだ」



そして一刀が言い放った。決定的に「奴」の思想を否定する言葉を



「この物語は俺から始まった物語だ!!!!「北郷一刀」の世界なんだ!!!!!確かにあんたの理想は素晴らしいよ。オレだって誰かが死ななきゃならないなんて嫌だし、それがなくなるなら何でもする。でもそれだけはだめなんだ。この物語を誰かに任せるなんてできない。そんな無責任な事できるか!!!!誰かの死も、生も、総てを背負えるとは思っていないさ。でもな、それはすべて俺たちが起こしてきたことだ。その罪だけはオレたちの背負うべき物だ!!!!それを投げ捨てて誰かに任せ、無かったことになんかできるか!!!!!出会えたことも、別れることも、すべて俺たちのだ!!!!それを全部なかったことにして、やり直すなんてことが、許されていいはずがない!!!!!!」



そして一刀が腰の剣を抜き、「奴」に向かってその切っ先を突き出す。
眼前の敵を見、自軍に号令を下す王のように。


その姿はまさに王。
まさしく彼は、多くの物の上に立ち、皆を率いる王(しゅじんこう)だった。


「この世界で出会って、紡がれ、ときには切れても、こうして皆といられるこの絆。それが俺の力だ!!!出会える力が、俺の力だ!!!!繋がる絆が、想いが!!!!俺のすべてだ!!!!!この世界は消させない。絶対に消させない。その俺たちの軌跡を、消させることなんかさせてたまるか!!!!!!」





その言葉と共に一刀の剣がほんのり光り出す。


そしてその傍らに蒔風が立ち、一刀の顔を見る。
一刀もその顔を見、頷く。



「その世界に存在する、人の想い。それは絶対に消させない。過去の翼人がどうだったかは知らないが、俺はそれを守りたい!!!行くぞ、一刀!!!」

「ああ・・・・・って俺も?」


「あんだけ言ったんだ。やってやるのが筋ってもんだ!!!!  大丈夫。お前にも力はある」




蒔風が右手を前に出し、手のひらを上に向ける。

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