第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
真・恋姫†無双 〜繋がる力、その想い〜
[3/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
木々は吹き飛び、城の一部が瓦解し、地面が円状に抉れる。
その衝撃に皆が吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。
とっさに四獣たちがクッションとなって受け止めたが、先の戦闘による負傷で一気に戦闘不能、剣になって蒔風の懐に戻る。
「グッ・・・・つった〜〜〜〜・・・・・・一刀?」
だがそんな中、蒔風に庇われた一刀が蒔風を押しのけて立ち上がる。
仲間を見、蒔風を見、そして「奴」を見据え、その言葉を紡いだ。
「オレがこの世界に来たのは、なんでかはわからない。必然かもしれないし、偶然かもしれない。奇跡かもしれないし、当たり前だったのかもしれない。でも、これだけは言えるんだ」
そして一刀が言い放った。決定的に「奴」の思想を否定する言葉を
「この物語は俺から始まった物語だ!!!!「北郷一刀」の世界なんだ!!!!!確かにあんたの理想は素晴らしいよ。オレだって誰かが死ななきゃならないなんて嫌だし、それがなくなるなら何でもする。でもそれだけはだめなんだ。この物語を誰かに任せるなんてできない。そんな無責任な事できるか!!!!誰かの死も、生も、総てを背負えるとは思っていないさ。でもな、それはすべて俺たちが起こしてきたことだ。その罪だけはオレたちの背負うべき物だ!!!!それを投げ捨てて誰かに任せ、無かったことになんかできるか!!!!!出会えたことも、別れることも、すべて俺たちのだ!!!!それを全部なかったことにして、やり直すなんてことが、許されていいはずがない!!!!!!」
そして一刀が腰の剣を抜き、「奴」に向かってその切っ先を突き出す。
眼前の敵を見、自軍に号令を下す王のように。
その姿はまさに王。
まさしく彼は、多くの物の上に立ち、皆を率いる王(しゅじんこう)だった。
「この世界で出会って、紡がれ、ときには切れても、こうして皆といられるこの絆。それが俺の力だ!!!出会える力が、俺の力だ!!!!繋がる絆が、想いが!!!!俺のすべてだ!!!!!この世界は消させない。絶対に消させない。その俺たちの軌跡を、消させることなんかさせてたまるか!!!!!!」
その言葉と共に一刀の剣がほんのり光り出す。
そしてその傍らに蒔風が立ち、一刀の顔を見る。
一刀もその顔を見、頷く。
「その世界に存在する、人の想い。それは絶対に消させない。過去の翼人がどうだったかは知らないが、俺はそれを守りたい!!!行くぞ、一刀!!!」
「ああ・・・・・って俺も?」
「あんだけ言ったんだ。やってやるのが筋ってもんだ!!!! 大丈夫。お前にも力はある」
蒔風が右手を前に出し、手のひらを上に向ける。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ