第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
真・恋姫†無双 〜繋がる力、その想い〜
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
愛紗や華琳が「奴」に反論する。
自分達は戦った。この国の、弱き民のために。
そしてみんなで勝ち取った平和。
それを蔑ろになんかしたことは一切ない。
だがその真っ直ぐな想いに「奴」が言い返す。
「では・・・・・・貴様らは散って逝った名も無き兵の事を思い起こせるか?一人残らず?いや、貴様らは出来るかもしれない。そういった奴らを思い出せるかもな。だが他の世界でこの物語が語られるとき、その者たちがどのような扱いを受けているのかわかるか!!?どれだけ必死に戦おうとも、記されるのは「○万人」の一人だったり、死んでしまってもただの数値でしかない!!彼等にも家族がいて、悲しむ人がいるのに、戦いの後に描かれるのは貴様ら主要や最主要のハッピーエンドだけ。この物語の脇役がどんなものかわかるか?顔はなく、ただの「蜀軍兵」や「町民」の扱い。しかも彼等が被害を受けても、そんな描写は一行にも満たず、物語を見るものは「そうか」の一言で済ませる!!主要の死には悲しみ、脇役は捨てられる。そんなことがあっていいのか?いいとでも言うのか!!!・・・・オレは赦さねぇ・・・・・・・誰だって蔑ろにしていいわけがねぇ!!オレは・・・・・オレの大切な友人がそんないい加減な扱いを受けるなんて堪えられない!!だから・・・・・・・だから!!」
それは「奴」の・・・・・・・かつてのマイカゼシュンの想い。
確かにそれは素晴らしいことだ。誰一人として脇役はなく、その皆が中心人物。
そんな世界を成そうとするのは確かに皆にとって良いことなのかもしれない。
しかし・・・・・・・・
「だからと言って、貴様のその為すことが許されるわけじゃない!!!!!!!」
蒔風が玄武と共に庭園に降り立ち、玄武の中から一刀も出てきた。
そして「奴」に向かって叫ぶ。
「お前の理想は確かに素晴らしいかもしれない。誰一人として適当に扱われることはないかもしれない!!!」
「だが、お主にわかるのか?消えていくその世界に存在した者たちの叫びが、嘆きが!!!その涙が!!!貴様が手に掛けるのは最主要人物一人かもしれない。だがその結果破壊するのは貴様の言う脇役も、そのすべてを含めた世界なのだぞ!!!!」
更に続く卑弥呼の叫びに「奴」が頭をガクガクと揺らす。
そして、狂ったように叫んだ。
「知るかよオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!ンなこと知るか!!!!!オレは世界を食らう、力を得る!!そしてそれで理想の世界を作るんだ!!!!!誰にも邪魔はさせねえ!!!ハアアアアアアアア!!!」
「奴」から黒い怒気が発せられる。
そのオーラが周囲を一掃し、吹き飛ばした。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ