第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
真・恋姫†無双 〜大結界・集結〜
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「春蘭!!!」
「蒔風!!これはまさか!?」
「「奴」だ!!急いで城に行け!!!朱雀!!!同行しろ!!!!」
「了解です!!!!」
その場を蒔風が止まることなく駆け抜け、なおも「欠片」を追い続ける。
そして一気に跳躍、「欠片」に飛び付き、朱里と風を奪還せんと腕を伸ばす。
だが「欠片」が蒔風の着地点を狙って足払いをし、やむなく脚を引っ込め、一回転してから蒔風が着地する。
その隙に「欠片」が腕を振りかぶり、風の身体を街の城壁と中心の城との間にある見張り用の塔に真上に向かって投げ放った。
「あぁッ!?テメッ、このぉ!!!!!」
蒔風がそれを追って跳躍する。
それには簡単に追いつき、風をキャッチする蒔風。
しかし、蒔風のさらに上空に「欠片」が飛び出し、身体ごと横回転して朱里を蒔風に向かってブン投げた。
地面に向かって直角に落ちていく朱里を受け止め、三人分の体が塔の真上から落ちた。
屋根を突き破り、床を抜け、塔を破壊して地面まで落ちる三人。
塔の窓からは上階から次々と煙を噴き出し、床をぶち向くたびに衝撃が塔から円状に発せられる。
蒔風たちが地面に衝突し、そこに向かって塔が崩れて押しつぶしていく。
「欠片」は屋根の上に着地し、それを眺めたが、次の瞬間に消滅した。
「開!!!!!!翼!!!!!!!」
ドゴォオオオウ!!!!!!!
瓦礫の中から一対の翼がバサァ!!!!と現れ、その瓦礫を吹き飛す。
その吹き飛んだ瓦礫によって「欠片」は消滅したのだ。
ガラガラと音を立てているその塔だった場所には蒔風と、その翼の下で守られている朱里と風がいた。
「あ、あわわわわわ・・・・・・・」
「さ、さすがに風もこれは・・・・・・」
「大丈夫か!?怪我ないか!?このまま一気に城に向かう!!!」
蒔風がさっき自分が駆け抜けてきた通りの方を見ると、そちらの方から朱雀が獣神体で飛び出し、更に天に向かって青龍がとぐろを巻いて上昇して同じく城に向かって行った。
それを見上げて目で追い、蒔風も朱里と風を脇に抱えて城に向かう。
「秋蘭!!!他に残された者は!?」
「いないはずだ!!!後は城に皆いる!!!!」
「よし!!!この結界はまずい・・・・・急げ!!!」
蒔風が焦り出す。
この結界は本当にやばいものだった。
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