ガンダムW
1561話
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、不安そうな視線を向けていた。
まぁ、こればかりは仕方がない。あそこにいたお偉いさんにとって、俺という存在は色々な意味で理解の範疇の外にあるのだから。
凛の場合は実際にその目で見ているから、安心出来るのだろうが。
その辺りは、今回の五飛との戦いを映像モニタか何かで見て安心して貰うしかないか。
基地の中を走りながら、そんな事を考える。
本来なら影のゲートを使って転移してしまいたいところなのだが、魔法の……そしてファンタジー要素を明らかにする訳にはいかなかった。
いや、俺の存在そのものがファンタジーだと言われれば、その通りなのだが。
ともあれ、廊下を走り続けていると、やがて何かが壊れる音が聞こえてくる。
ようやくかという思いを宿しながら、音の発生源の部屋へと入る。
するとそこには、何人かの軍医や兵士が意識を失って地面へと倒れているところであり、暴れている五飛を何とかしようと兵士が掴み掛かっているところだった。
……そう言えば、軍医という事でもしかしたらサリィの姿があるんじゃないかと思ったが、残念ながら見当たらないな。
いやまぁ、五飛は女に攻撃するのを避けるような性格だから、もしサリィがここにいたとしても問題はなかったと思うんだが。
ともあれ、幸いまだ五飛はこの部屋から逃げ出していなかったらしい。
五飛なら自分が不利になれば意外とあっさり降伏して反撃の機会を窺いそうなものだったが。
睨み合いの状況になっていた部屋の中にいきなり入って来た俺を、五飛は鋭い視線で睨み付ける。
「誰だ、お前は!」
「そうだな、お前に分かりやすく言えば……お前をこの状況にした者、といったところだな」
そう告げると、俺がトールギスのパイロットだと理解したのだろう。五飛の視線は一掃鋭くなる。
「貴様が……」
「そうだ」
五飛にとって、トールギスとの因縁は今回だけではない。
前に軍港で俺と戦った時も、結局撤退に追い込まれた相手だ。
そのパイロットだという俺の言葉に、五飛はこちらに注意を向けざるを得なかった。
周囲にいる他の軍医や兵士達に、ここは俺に任せるように告げる。
そんな俺の態度に軍医達は安堵しながら、兵士達は本当にそれでいいのかと疑問を抱きながらも部屋から出ていく。
そして、部屋の中にいるのは俺と五飛だけになったところで口を開く。
「まず最初に言っておく。お前がここで暴れる必要はない。連合軍はコロニーとの宥和政策を選んだからな」
「な!?」
やっぱりノベンタの声明が流れた時に五飛は意識を失っていたらしい。
シェンロンガンダムはあの時一切動かなかったし、恐らくそうだと思っていたのだが、これで確信出来た。
……まぁ、あの時に意識を保っていれば、コックピットから出さ
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