ほっぽと鯉のぼり・終わり
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「話を聞けばほとんどまともな料理を食えないらしいじゃねぇか。可哀想だろ?」
提督の発言にポカンとする艦娘一同。しかし、ざわざわと笑いが広がっていきます。
「参ったな、我らが提督は柏餅の餡よりも甘いぞ?」
と武蔵さん。
「その甘々なのがご主人様の良いところなんですけどねーw」
と漣ちゃんが返します。
「あの〜、因みに私達と子供たちの分は……?」
「心配すんな、烹炊所に準備してある。取ってきてガキ共に食わせててくれ。」
「やった!行ってきます!」
そう言って真っ先に走り出したのはニ航戦のコンビ。あの食いしん坊はブレませんねぇ、まったく。
「アリガトウ!ホントウニアリガトウ!」
そして……
「あ、甘くて美味いぞこれは!」
「な、なんちゅうモンを……なんちゅうモンを食わせてくれたんや…!」
「うまうまうまうま〜♪」
ル級、ヲ級、レ級は夢中で食べています。ほっぽちゃんは無事に帰り着き、みんなに提督から貰った料理を配り歩いています。
「……というのが、今回の一連の騒動の顛末ですね。報告は以上です。」
「そう、手間をかけたわねソ級。下がっていいわ。」
そう言って中間棲姫が潜水艦のソ級を下がらせます。ほっぽちゃんが飛び出して行った後、ほっぽちゃんの姉のような存在である姫達が、監視と偵察の為にソ級を尾けさせたのです。
「成る程ね、変わり者の提督だとは聞いていたけど、ブルネイのあの提督がそんな事を……。」
ほっぽちゃんから貰った粽と柏餅の詰め合わせをしげしげと眺める戦艦棲姫。
「ほんと変人よねぇ。まぁ、ほっぽちゃんが無事で何よりだけど。」
そう言いながら柏餅にかぶりつく飛行場姫。
「けど、私達の分まで準備してあるとは。オマケにこれ、持ち運べるように防水仕様の袋入りですよこれ。」
個包装された粽をつまみ上げて手触りを確かめる装甲空母姫。
「といってもすぐに食べちゃったら無意味ですけどねー。」
そう言いながらガサガサと包みを剥がして粽をかじる駆逐棲姫。
「後でヒッキーのりっちゃん(離島棲姫)と、なんぽちゃん(南方棲姫)と、新入りの……重巡棲姫だっけ?にも持っていってあげなきゃね。」
残った柏餅と粽を何個か取り分ける空母棲姫。おかんポジのようです。
「けど……どうしましょう?こんなに頂いてしまって。何かお返しをした方が良いのでは?」
少し困惑気味の顔の港湾棲姫。
「とは言ってもねぇ……何を送ればいいやら。」
いつも艦娘達と熾烈な戦いを繰り広げる姫達も、誠意の意味は理解しているようです。
『プレゼント……そうだ!』
姫達の会話を盗み聞きしてい
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