ほっぽと提督
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「成る程ねぇ、そんでもって俺の所に連れてきた、と。」
顎を擦りながら呟く提督さんの目の前には、膨れっ面のほっぽちゃんが、愛宕さんにギュッと抱き締められて逃げられない状態で、膝の上に乗せられています。その頭の上には愛宕さんの立派なモノが乗っかってます。重くないのかな?
「まぁ、鎮守府への侵入は許しちゃったけど、結果オーライじゃない?窃盗は未遂で終わったんだし。」
そう言うのは陸奥さん。どうやらほっぽちゃんを無事に帰してあげたいようです。
「ていうか、何でうーちゃんの名前を騙ったぴょん!ぷっぷくぷぅ〜!」
ぷりぷり怒っているのは卯月ちゃん。
「そりゃ、アンタが悪戯の常習犯で、変装して泥棒くらいならやりかねないと思われたからでしょ?自業自得よ。」
「ひどいっ!!」
そんな卯月ちゃんを曙ちゃんがバッサリ。相変わらずの切れ味です、曙ちゃんの毒舌。
「まぁまぁ、今はそれは置いておくネー。今はこの子から話を聞くのが先決だヨー。」
そう言って場を鎮めたのは金剛さん。流石は嫁艦筆頭、いざって時には役に立ちます。
「しかし、肝心な事は黙秘か。少々厄介だぞこれは。」
「………………フンッ!」
武蔵さんが言うように、ほっぽちゃんはそっぽを向いて口を開こうとしません。
「うーん……ねぇねぇほっぽちゃん、何でこんな事したのか那珂ちゃんに話して欲しいなー?」
「イーッダ!」
ほっぽちゃん、口を横に引っ張って歯を剥き出しにして完全拒否の姿勢です。
「まるで子供じゃな……いや、見た目通り子供なのかも知れんが。」
ふぅむ、と唸ったのは利根さん。
「それにしたって、ここまで一人で来るのには相当な覚悟が要りますよ?」
「そうですよねぇ、何せ敵陣のど真ん中ですし。リスクが大きすぎます。」
鳳翔さんの擁護に、大和さんが便乗する形で追撃します。
「でもでも、このままじゃ埒があかねぇっすよ。どうします?ご主人様。」
「うーむ……鯉のぼりと甲冑届けてくれたのは解ってんだ。何で食いもんちょろまかしたか、喋ってくんない?」
「モクヒケン!」
権利を主張し始めました。さっきからほっぽちゃん、妙な知識があります。誰が教えたんでしょうか?
「……はぁ、どうしても喋りたくないってか。」
「なら、此方としては君に拷問するしか無いようだなぁ?」
提督さん、底意地の悪そうな笑みを浮かべています。その表情はまるで時代劇の悪代官のようです。
「てっ、提督!流石にそれは……」
「そうよ!かわいそうよ!」
「いくらなんでもこんな幼い娘に拷問なんて……。」
艦娘達からは非難轟々、ほっぽちゃんを傷付けるのは本
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