一方その頃鎮守府では……
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「いえ、それとこんなお手紙?でしょうか、こんな紙が……。」
電ちゃんが差し出したメモ用紙のような物には、ギリギリ読めそうな汚い字で、
『コレ カエス ホッポ』
という殴り書きのような物が。
「ふむ。成る程な……大淀、飾り物を回収して大急ぎで飾れ。数人連れていっても構わん。」
「電ちゃん。今から言う8人を呼んで来てくれ。緊急の用事だと言ってな。なんなら、第6駆逐隊で手分けしてくれてもいいぞ。……2人共、早速取り掛かってくれ。」
二人はただならぬ雰囲気を察したのか、コクリと頷くと駆け出していった。
数分後、提督に呼び出されたのは長門、陸奥、赤城、加賀、曙、漣、愛宕、高雄の8人。
「どうしたのだ提督、緊急事態と聞いたが……?」
「そうよね、電ちゃんからは何の説明もなかったけど、何かあったの?」
真っ先に口を開いたのは長門と陸奥の姉妹。普段から皆の纏め役などをやるだけあって、こういう時には真っ先に切り込んできます。
「皆聞いてくれ。ウチの鎮守府の中に深海棲艦が忍び込んだ可能性がある。」
一瞬にしてざわつく8人。それは当然の事で、いくら催し事の最中とはいえ、敵の侵入を許すなどあってはならない事です。
「静かにしろ、お前ら。出来るだけこの事態は穏便に済ませたい。ただでさえ一般人が入ってるこのタイミングだ、出来る事なら誰にも気付かれる事なく解決したい。」
「それで、入り込んだ敵の目星は付いているんですか?」
そう口を開いたのは正規空母の赤城さん。戦闘でも執務でも、提督さんを支える素敵なお姉さんです。因みに食いしん坊ではありません、グルメです。
「こいつだ。」
提督さん、電ちゃんから受け取ったメモを見せます。
「ま、まさかほっぽちゃんがこの鎮守府内にいると言うのか!?確かなのか提督!」
異常に興奮し始めたのは長門さん。普段は頼りになる格好いい戦艦さんなんですが、チビッ子が絡むと途端にダメ人間です。ながもんです。
「全く、何やってんのよあの生意気なチビッ子は。」
「おやおやボノたん、そんな事言って久々に会えるから嬉しいんじゃないの〜?うりうり♪」
曙ちゃんと漣ちゃんは、ほっぽちゃんが守っている海域に何度も出撃して、今では仲良しさんらしいです。曙ちゃんは断固認めませんが。
「取り敢えず、私達でほっぽちゃんを見つけて捕まえて、そっと海に帰らせればいいんですね?」
「そーいう事だ、漸くまとまったぜ。助かったぞ高雄。」
「いっ、いえ!お役に立てたのならそれで……♪」
あらら、提督さんにただならぬ思いを抱いている高雄さん、お顔が真っ赤ですねぇ。可愛らしい。
「それじゃ、早いトコ行
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