ほっぽと鯉のぼり編
ほっぽと鯉のぼり・始まり
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…。
「て、手強かった……。」
ボロボロになりながらもどうにか無事に帰って来れたようですね、ル級達。
「で、でもレ級さんが手伝ってくれなかったらヤバかったね……。」
そう言っているヲ級の帽子からは煙が上がり、持っている杖はひしゃげています。
「ま、君達が囮になって艦娘共を引き付けてくれたから、ボクが船に飛び込んで積み荷を奪えたんだ。結果オーライだろ?」
唯一無傷のレ級はシシシシシ、と笑っています。
「昔は貨物船襲うのも楽だったんだがな。ここ最近艦娘共の護衛が手強い。」
「そうだね、前はル級や私が行かなくてもちゃんと積み荷を奪えてたもんね。」
どうやら彼女ら、定期的に人間の貨物船を襲って積み荷を奪っていたようです。
「それもこれもあのブルネイの鎮守府の提督のせいだ。」
「ん?そのブルネイの提督とやらの何が問題なの?」
レ級は最激戦区の南方海域にいる為、詳しく知らないようです。
「あそこの鎮守府の艦娘共、何でかいつもキラキラしてんですよ。キラキラしてると避けるし、固いし、攻撃の狙いは正確だし、相手としては最悪なんですよ。」
「ふぅん……何かヤバい薬でも使ってんのかね?」
「そうとしか考えられませんよ、ドーピングですよあんなの。」
「それより、早く開けようぜこの箱。戦利品は確認しないとね〜♪」
ル級、ヲ級、レ級の3人はしげしげと箱の周囲を眺めています。
「見た目は普通の木箱だな。」
「中身はなんだろ?」
「おっさんとか入ってないよね?」
「まさか。そんな変態いないでしょ。自分から箱に入りたがるなんて……」
どこか別の世界線で、眼帯した葉巻好きのオッサンがくしゃみしてそうですが、今は放って置きましょう。
「あ!ここに何か書いてあるよ!」
ヲ級が何か書いてあるのを発見。そこには、
『端午の節句用お飾り一式』
と書かれています。しかし……
「……読めないよ〜!」
「私も無理だ……!」
「ムッリ〜!」
三者三様、人間の文字なんて読む必要も無いため解読出来ず、頭を抱えてジタバタしています。
「もういい!開けて中身を確かめた方が早い!」
「ま、待ってレ級さん!もしも姫様に危険が及ぶような物だったら……」
バキッ。ヲ級の制止が言い終わるか終わらないかでレ級が木箱の蓋を引き剥がしました。中から姿を現したのは……
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