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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
741部分:第十二話 炎の魔神その二
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第十二話 炎の魔神その二

「天界、オリンポスでは誰も認めようとはしなかった」
「そうだろうな。オリンポスは本来は戦いは好まぬ」
「オリンポスのことを知っているのか」
「聞いてはいる」
 目を閉じてそのうえでレダに返すカミュだった。
「天界のことはな」
「そうか。知っていたか」
「一応はな。そしてそこで受け入れられずにか」
「私は孤独の中にいた」
 過去を思い出しだ。唇を噛んでいた。そのうえでの言葉であった。
「誰にも認められずにだ。蔑みも受けていた」
「悔しい思いをしたなと言って欲しいわけではないだろう」
「生憎同情は受けない主義だ」
 そうではないという。
「そう考えられる為に言ってはいない」
「そうなのだな」
「そうだ。私にとって蔑みや孤独はどうとでもなかった」
「では何故今私にそれを言う」
「アーレス様に出会えた」
 彼もまたこのことを話したのだ。
「私の考えを理解し認めて下さる方がいたのだ」
「それを話したいのだな」
「そういうことだ。私のこの黒い炎はだ」
 実際にその右手に黒い炎を漂わせてみせてきた。それは闇に近いものを漂わせながらそのうえで彼の右手に宿っているのだった。
「アーレス様の為にある」
「堕天使の炎だな」
「その通りだ。この炎は魔神の炎だ」
 ここでは魔神と堕天使を同じ意味としていた。その天使にしても天闘士と同じ意味である。彼等の中ではそうなっているのである。
「あくまでな」
「その黒き炎で私を倒すのだな」
「そうだ。ここでは貴様だ」
 カミュを見据えそのうえでの言葉だった。
「貴様を焼き尽くしそしてだ」
「我等全てを焼き尽くすか」
「そうさせてもらう。いいな」
「ベリアル、貴様のことはわかった」
 カミュはまた目を閉じてだ。そのうえでレダに対して返した。そのうえでの言葉である。
「しかしだ」
「しかしか」
「私とて敗れるつもりはない」
 こう言って言葉を返すのである。
「貴様に黒い炎があるように私にもだ」
「武器があるな。わかっているぞ」
「ロシアでも見せた筈だ。氷がある」 
 実際にその後ろに冷気が宿ってきていた。戦いが近いのは明らかだった。そしてその冷気はカミュの周りを覆っているのであった。
「氷がだ」
「氷だな。それが貴様にとっての武器だな」
「その通りだ。ではこの氷がだ」
「私を倒すというのだな」
「では。行くぞベリアル」
 また彼の名前を呼んでみせてだった。構えてみせてきた。
「貴様とはここで決着をつける」
「いいだろう、ではアクエリアスよ」
 レダもまた構える。そしてまた言ってきた。
「まずは礼を言う」
「礼をか」
「私の話を最後まで聞いたな」
「そのことか」
「最後まで聞いたこのことに対して礼を言
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