第81話 似た者同士は案外中身も似た者同士
[7/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
そんな場の空気を変えて来たのは意外にも鉄子だった。
「どう言うこった?」
「さっき、私達は「かんりきょく」とか言う謎の武装集団に襲われたんだ。幸いにも船内の攘夷志士達と戦闘になったお陰でこうして逃げられたんだが、直にこっちに来るかもしれない」
「管理局だぁ? 此処まで来るたぁ仕事熱心なこって。だけど何でそれで逃げなきゃならねぇんだ?」
銀時は首を傾げた。そもそも彼の頭の中では管理局の局員は味方だ。なのになぜ味方から逃げねばならないのか。
「銀さん、多分ですけど・・・ここであった管理局の人達。前に僕らが会ったアースラ隊の人達とは別の人達ですよ。それも、かなりやばい方の」
「成程な。どさくさに紛れて良いとこだけ持って行こうって考えか。でかい組織ってのは大概決まって胆の小さい作戦を組みたがるもんだなぁ」
盛大に皮肉を述べてみた。まぁ、新八の言い分を要約するならば、奴らはこの船内で何かを求めて襲い掛かって来たのだろう。それは果たして何なのか。
推測ではあるが、銀時は薄々感づいていた。
「それはそうとなのはぁ、そのバリアジャケットどうしたアルか? 何で黒くなってるアルか?」
「へ? 黒じゃ変なの?」
神楽の指摘を受けなのはが疑問に思い出す。以前なのはが展開した際には白いバリアジャケットを纏っていた筈。それが今回は何故か黒いバリアジャケットになっている。
「良く分かんない。私も気が付いたらこんな格好になってたし」
「気が付いたらって・・・銀さん、これって確かデバイス無しじゃ展開出来なかった筈じゃないですか?」
「さぁな、生憎魔法関連に関しちゃ俺にはさっぱりだ。こればっかりはその手に詳しい奴に聞かねぇと分かんねぇよ」
銀時達では魔法関連は完全にお手上げ状態だった。まぁ、元々魔法とは無縁の世界だったのだから無理はないのだが。
「んで、実際のところどうやって此処から逃げるんだよ。俺ら乗り物ぶっ壊れちまったからねぇぞ」
「僕らも潜り込んだ形なんで生憎その手の類は・・・桂さんはどうなんですか?」
一同の視線が一斉に桂へと向けられる。それは期待の視線か、はたまた猜疑心故の視線か。その視線の意図を察しているのかいないのかわからないが、桂は自信有り気に答えた。
「案ずるな。間もなくエリザベスが俺の窮地に気づいて手勢を率いて此処に現れる筈だ。今はただ辛抱する時。攘夷であろうとデートであろうと基本は待ちなのだ」
「攘夷とデートを引き合いに出す攘夷志士はおめぇだけだろうよ。ま、逃げ出す手段があるってんなら一安心だな」
悩みが消えるとホッとする。どうやら生きて此処から出られるのだろうと知り一同の顔に安堵の表情が浮かび上がりだした。
「嫌に腑抜けた面してんじゃねぇか。敵地のど真ん
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ