第3章:再会、繋がる絆
第78話「終わらない戦い」
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た衝撃に耐えつつ、優輝は魔力結晶三つを解放する。
「薙ぎ、払え....!」
―――“Twilight Spark”
三つの魔力全てを使い、極光を薙ぎ払うように二発放つ。
さすがにそれは逸らす事も防ぐ事も難しいのか、偽物たちは飛び退く。
「椿....。」
「...ええ、わかっているわ...。」
再び優輝と椿は背中合わせになる。
...ようやく偽物との決着が着くかと思えば、また劣勢に逆戻りだった。
...だからこそ、優輝達も切り札を使う事にする。
「神降しを...。」
「...でも、時間がないわ。葵だけだと、どうしても...。」
しかし、それを行う隙がないと、椿は言う。
「.....手はある。だけど、賭けに近い。」
「...信じるわよ。」
確実ではない。だが、それでもやるしかないと、二人は覚悟を決める。
「葵は時間稼ぎに出す。...だけど、奏とユニゾンしてくれ。」
「奏と?けど、それは...。」
優輝の指示に椿が訝しむ。
ユニゾンは、相性の問題がある。同じ式姫であった椿と、今は切れているものの霊力のパスを繋いでいる優輝以外では、ユニゾンできるかわからない状態だ。
「...大丈夫だ。奏は、僕の心臓を受け継いでいる。...物理的じゃない。魂や精神に関わる分野でな...。」
「だから、奏ともユニゾンできると...?」
優輝に言われ、椿もどこか腑に落ちる事があった。
椿は神の分霊であるが故に魂の質が見える。
...そして、暴走体を倒した後の奏の魂を見た時に、感じ取ったのだ。
―――優輝に、魂の質が似ている....と。
「(以前までは魅了のせいもあって魂がよく見えなかったけど...なるほど、そういう事ね。)」
どの道、追い詰められた状況。賭けるのも悪くない。
そう考えた椿は、優輝に全てを任せた。
「奏と葵でユニゾンして、時間を稼ぐ。いいか?」
「...ええ、いいわよ。聞いたかしら?葵。」
〈もちろんだよ。...っ、避けて!!〉
ユニゾンしている葵からの声に、二人はハッとする。
迫りくるのは、多数の武器群に加え、大量の魔法。
「“転移”!」
「“霊撃”!」
さすがに、二人も予想していた。
その場に留まって会話など、恰好の的だ。対策はするに決まっている。
すぐさま優輝の転移で移動し、跳んだ先にある罠を椿が吹き飛ばす。
....が。
「あれだけの時間、転移先を予測できていないとでも?」
「っ、チィ...!」
同じく転移してきた偽物達に斬りかかられる。
罠に罠を重ね、確実に仕留めに掛か
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