第3章:再会、繋がる絆
第78話「終わらない戦い」
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「そこだ!」
「っ!?」
―――“導王流二ノ型、流貫”
瞬間的な身体強化で一瞬だけ導王流の動きを乱し、それにより生じた隙を突く。
偽物の右の剣は弾かれ、左の剣は僕の右の剣で受け流され、そして僕の左の剣が貫いた。
「ぐ...ぅぁあああああっ!!」
「っ!」
会心の一撃が決まった瞬間、偽物は魔力の衝撃波を放つ。
...だが、威力は少ない。やはり魔力をだいぶ使ったのだろう。
僕はむしろその衝撃波を利用して間合いを取る。
「まだだ...!まだ、終わらない...!」
「....!」
次々と繰り出される剣群。
それらを飛び退き、逸らし、受け流して回避や防御で凌ぐ。
「ぁぁあああああ.....!!」
「なっ....!?」
唸るような雄叫びと共に、偽物の周囲にこれでもかと言う量の武器が創造される。
それは、文字通り埋め尽くすようだった。
「凌いで...みろ!」
そして、それが一斉に射出された。
無数とも見間違えそうなその武器群。防御は不可能。回避も難しいだろう。
短距離転移による射程範囲外への離脱は予想されているだろう。よってこれも却下。
...なら....。
「(迎撃、あるのみ...!)」
シャルを構え、炎剣状態にして武器の海へと突っ込む。
「シャル!カートリッジロード!!」
〈Explosion.〉
カートリッジが一気に三つロードされ、僕に魔力が漲る。
そして、目の前の武器群を見る...!
「(幸い、弾いた武器が他の武器にぶつかる程所狭しとなっているな...。)」
その間の思考時間、僅か0.01秒。
ほぼ本能的に目の前の光景をどういうものか理解し、術式を練り上げる。
「(つまり、これは....大したものではない!!)」
そう確信した僕は、その術式をシャルに込め、そのまま飛んできた一つの剣を弾いた。
―――“Kettenreaktion”
ギィン!ギギギギギギギギギギギギィイン!!
けたたましい金属音が、僕の耳に届く。
それが止んだ時には、目の前には落とされた武器の山があった。
「なっ...!?馬鹿な....!?」
「大量すぎたのが、仇になったな...!」
起こした事は、そこまで難しい事ではない。
弾いた武器が他の武器にぶつかる。...その性質を利用しただけに過ぎない。
つまり、お互いを弾き合って僕に被害が来ないようにしたのだ。
「終わりだ!!」
「っ..!」
ギィイイン!!
動揺する偽物に対し、シャルを振りかぶ
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