第五章
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二人は諏訪が運転する車でその家まで来た、家は二人が新築しているその家の隣の市街の外れにあった。一見するとごく普通の一軒家だが。
その家を見てすぐにだ、二人は言った。
「確かにこのお家は」
「普通ではないですね」
「何か凄い妖気を感じます」
「信じられない位に」
その一見するとごく普通の家からというのだ。
「これが逆柱の家ですか」
「お家の柱が逆になっているお家ですか」
「実はこのお家には怪異も続いていまして」
諏訪も二人に話す。
「建てられた時から」
「具体的にはどういったことですか?」
「お家の子供が訳もなく病気になったり犬や猫が怪我をしたり」
そうしたことが起こったというのだ。
「夜中に妙な音がしたり鼠が訳もなく大量に出たり」
「おかしなことが続いた」
「そうなのですか」
「それでこのお家に入られた人はどなたもすぐに家を出ました」
折角買って住んだというのにだ。
「そうしたことが続き今ではです」
「どなたもですか」
「住んでいないですか」
「はい」
そうなっているというのだ、見れば今ではすっかり荒れて家も庭も廃墟に近い有様になってしまっている。
「この通りです」
「あの、そもそもです」
真弓が諏訪に尋ねた。
「このお家の柱は逆さになったのでしょうか」
「建てた業者の人がいい加減な人でして」
「柱を逆さにしてですか」
「建てたのです」
「すると実際にですか」
「はい」
まさにというのだ。
「こうなりました」
「そうですか」
「この通りです」
「不思議な話ですね」
「こうしたことがあるので」
それでというのだ。
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