外伝 ダンまち編 その3
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ってませんし…」
「このままじゃ飢え死にデェス…」
そう調と切歌も追従する。
くーと可愛い腹の音も聞こえてくる。
「手っ取り早いのはダンジョンに潜る事」
ダンジョンのモンスターを打ち倒しそのモンスターの中から摘出される魔石と言われる鉱石。それをギルドに持っていくと買い取ってもらえるらしい。純度や大きさで買い取り価格は変わるようだが、それでも自分の命をベットする分実入りは良いらしい。
「でででで…でもっ!あ、危ないんじゃないかなっ!?」
「まぁ、その分稼ぎは良いらしいし?それに」
「それに…?」
「ダンジョンに潜ってみたい自分が居るよ」
「どうしてですか?」
と調。
「そうだな…理由と言うほどのものもないんだけど…そうだな…こんな時俺の知っている彼女なら多分…」
そう言って一度言葉を切ると、偶然傍を通りかかった猫人族の女性の声と重なった。
「「だって、ダンジョンだから(ですよっ!)。潜らないなんて選択肢は無いっ!(ですよねっ!)」とか言いそうかな?」
「「…え?」」
重なった言葉に驚き視線を交差させる、その一瞬前。
アオは引っ込んで彼の内側で眠っていた彼女と入れ替わる。
「ミライ…ちゃん?」
響が怪訝な声を上げる。
ミライとぶつかった視線の先には二人の猫人族。
その二人の視線がミライへと向かい…
「ん?」
「…あれ?」
スッと、比べて長身の少女の目が細められる。
ミライは内心で滝の様に汗をかいていた。
ススーとその少女の腕がミライに伸ばされたところで、響達がインターセプト。
「な、何ですかっ!」
「ミライさんに…」
「何か用があるデスか?」
「ミライ…ねぇ…」
「勘違い…ですかねぇ…」
長身の少女が言い、その隣の小柄の少女も追従するように呟く。
「いいえ、シリカ。私が見間違えるわけないじゃない」
「ソラちゃんがそう言うのなら間違いないはずですけど…はて」
「あなた…」
とソラと呼ばれた少女が何かを言いかけた瞬間、そのやり取りの後ろから強烈な勢いで迫る何者か。
「ふぇえええええん…アオくーーんっ」
「ぐもっ!」
ぎゅっとミライの細いウエストに飛び掛りつつ、ぎゅーっと抱きしめるか細い誰か。
首を回して確認するとそこには桃色の髪をツインテールにまとめた少女がしがみついている。
しかし、その美しいはずの顔は涙でべしゃべしゃ、目の下にはくっきりと隈が浮かび、来ている衣服はぼろぼろで、四肢には少なくない怪我が見えた。
「「「だれ?」」」
「「「…ママ?」」」
最初の言葉が響
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