暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
多摩は煮込みで温まる?・その3
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
と粉チーズを散らして、トースターに。チーズにいい感じの焦げ目が付いたら完成だ。

「お待ち、『ホタテと大根のグラタン』だ」

「大根のグラタンは初めて聞いたにゃ……」


 スプーンで大根とホワイトソースを掬い上げ、フゥフゥと息を吹き掛ける。まだ湯気の立っているそれを口の中に放り込むと、

「熱い!熱いにゃ!」

「そりゃなぁ。出来立てだもの」

 今更何を言ってやがるんだ。出来立てのグラタンが熱くねぇワケねぇだろうが。涙目になりながら、冷えたビールをゴクゴクと飲み干す多摩。

「死ぬかと思ったにゃ……でも美味しいにゃ」

「あぁそうかい、せいぜい気を付けて食うんだな」




 多摩も強かに酔いが回り始めた頃、お次の客がやって来た。

「あっれー?多摩姉じゃん。帰ってきてたんだ」

「にゃ?北上、久し振りに姉妹で飲むにゃ〜♪」

 多摩は店に入ってきた北上を隣に座らせると喉をゴロゴロ鳴らしている。やっぱ猫じゃねぇか。

「でもなぁ〜、アタシ今日お金ないんだよねぇ〜」

 と、多摩の方をチラリと見やる北上。この時点で100%嘘なんだがな。ウチの店にツケのシステムはない。キッチリとその場で精算させている。ウチの店に来る時点で持ち合わせがないハズがないのだ。

「心配するにゃ、北上。今晩はねーちゃんの驕りだにゃ」

「マジで!?やっりぃ〜。いいねぇ、痺れるねぇ♪」

 はぁ……まぁ、多摩がいいんならそれでいいんだが。いや、ここは北上のしたたかさを褒めるべきか。

「まぁいいや。んで北上よ、ご注文は?」

「そうだねぇ、じゃあ……どて焼きとビール!大ジョッキね〜」

「……あいよ」


 さて、じゃあ仕込んでおいたどて焼きを温めますかねぇ。

《圧力鍋で!提督特製牛スジ煮込み(どて焼き)》

・牛スジ肉:400g

・こんにゃく:2枚

・長ねぎ(青い部分):2〜3本分

・生姜スライス:1枚

・刻みネギ、一味唐辛子:お好みで

・白味噌:150g

・鰹出汁:300cc

・砂糖:大さじ1

・みりん:大さじ2

・酒:大さじ1


 どて焼きに限らず、牛スジってのぁ下拵えが肝心だ。まずは牛スジの下茹でから。鍋にたっぷりの水と牛スジ、ねぎの青い部分、生姜スライスを入れて強火で茹でる。沸騰してきたら中火に下げて、丹念にアクを取りながら煮続ける。

 アクが出なくなったら牛スジを冷水を張ったボウルにあけて、綺麗に洗う。圧力鍋に2リットルの水を張り、洗った牛スジを入れて再び茹でる。沸騰してきたら、再びアクを取り除いてから蓋をして加圧。強火のまま15分加圧したら火を止め、そのまま圧が抜けるまで放置。

 その間にこんに
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ