オトコ持ちのから騒ぎ!?・その5
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
《霧島夫婦の新婚生活》
私服姿にエプロンを着た霧島が、忙しなくキッチンの中をパタパタと動き回っている。場所は霧島夫婦の新居である2LDKのマンション、お値段もそれなりだがそこは高給取りの2人、特に苦労する事もなく生活に支障はない。
「ご飯……よし、お味噌汁もよし、ベーコンエッグにお浸しもOK、後は…お漬け物に納豆も準備してと」
準備しているメニューからお察しの通り、時刻は早朝。新妻の霧島は朝食の支度、朝に弱い夫の橘君は朝風呂に浸かって目を覚ましている。
「ぷぁ〜、いいお湯だった。これで風呂上がりにビールでも飲めれば最高なんだけどね」
首に掛けたバスタオルで頭をゴシゴシやりながら、脱衣場から夫である橘 慎二が出てきた。憲兵としてどうなんだという発言ではあるが、お酒大好きな彼らしいといえば彼らしい。
「もう、これから仕事なんですから。お酒は帰って来るまで我慢してくださいね?」
「解ってるよぉ、きぃちゃんの手料理での晩酌は堪らないからね」
そう言いながら口を尖らせつつ、慎二君は冷蔵庫から牛乳パックを取り出して、口を付けて直飲みしている。
『うぇうぇうぇ、waitwait!』
『どうしましたお姉様?』
霧島のノロケ語りの最中だというのに、金剛から物言いが入った。
『霧島は霧島のdarlingから”きぃちゃん“って呼ばれてるデスか?』
『えぇまぁ、お恥ずかしながら……/////』
そう言いながら赤面する霧島。旦那である橘君曰く、『霧島という艦娘は沢山いるけど、自分の嫁さんである”霧島“は彼女一人ですから、特別な呼び方がしたいと思いまして』だそうだ。聞いているだけで砂糖を吐きそうな台詞である。
『続き話しても良いですか?お姉様』
『あ、どうぞ……好きにして下サーイ…』
新婚アツアツカップルの破壊力にやられたのか、ぐったりとしながらも続きを促す金剛。
「さてと、今日の朝飯も美味そうだなぁ。いただきます!」
両手を合わせて挨拶を済ませるや否や、慎二は朝食に挑みかかる。今朝の献立は、
・ご飯
・味噌汁(大根、人参、豆腐、油揚げ)
・ベーコンエッグ
・菊菜の辛子和え
・納豆
・キュウリと蕪の浅漬け
と、彩りと栄養バランスが考えられた霧島らしい朝食である。慎二はベーコンエッグの黄身を崩してそこに醤油を垂らし、ご飯を載せてかき混ぜて食べている。霧島も最初はビックリしたのだが、ベーコンの旨味が卵の黄身と一緒にご飯に絡まって美味しいそうだ。
「そういえばきぃちゃんさぁ」
「うん?どうしたの改まって」
慎二は食事を食べる手を止めて、神妙な面持ちになっている。
「最近
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ