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提督はBarにいる。
オトコ持ちのから騒ぎ!?・その4
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黄色のタートルネックにジーンズ、ピンクのエプロンとラフな格好になると、艦娘から主婦へとスイッチが切り替わる。

「ただいま〜……お、今夜は肉じゃがかな?」

「お帰りなさい和臣さん。相変わらず鼻が利きますねぇ」

 帰ってきた夫の和臣が鼻をヒクつかせながらキッチンに入ってくる。玄関から漂う匂いだけで今晩のおかずを当ててしまう夫の鋭さに、思わず苦笑する。

「もう少しかかりますから、先にお風呂済ませちゃって下さい?」

「あぁ、そうさせて貰おうかな……っと、忘れる所だった」

 キッチンを出ていこうとした和臣が、振り返って妙高の唇に己の唇を軽く重ねる。

「お帰りのキスを忘れると、君は後から拗ねてしまうからね」

「も……もう!からかってないで早く入って下さい!」

 顔を真っ赤にして怒る妙高の頭を、愛おしそうに撫でて和臣はキッチンを後にして行った。もう30も半ばを過ぎた夫の手練手管に、手玉に取られていつも赤面してしまう。そんな様子を陰から見守る義両親は、生暖かい視線でニコニコと笑っていた。

 その後は風呂から上がった和臣と両親、4人で食卓を囲んで和やかな夕食。その日あった事などを情報交換しながら食べる夕食は、鎮守府に住んでいた頃の賑やかさとはまた違う趣があって妙高は好きになっていた。朝の早い両親が先に床に着き、洗い物を済ませた妙高がリビングに戻ると、夫がウィスキーを楽しんでいた。

「どうだい?君も」

「では……少しだけ」

 和臣の隣に座り、置かれていたグラスに氷を入れる。そこに琥珀色の液体を和臣が注ぎ、カチンとグラス同士を軽くぶつけ合う。

「いやぁ、会社で毎日からかわれて大変だよ。『お揃い眼鏡の馬鹿ップル夫婦』ってね」

 ウィスキーをグイと煽ってから、照れ臭そうに苦笑いを浮かべる和臣。聞けば、会社の机の上に結婚式でのツーショット写真を乗せて毎日眺めてはニヤニヤしているらしい……本人に自覚は無いそうだが。

「大丈夫ですよ……その通りですから/////」

 先程よりも更に真っ赤になりながら、俯いて妙高がそう答えると、和臣の方も赤面して黙り込んでしまう。その顔の赤みは照れのせいなのか、はたまたウィスキーの酒精のせいなのか。




「そういえば、母さん達からはせっつかれてないかい?『孫はまだかー』って」

「いいえ、そんな事は……」

 艦娘も女性としての機能が備わっていない訳ではない。しかし、妊娠・出産・子育てによる戦線の長期離脱を妖精さん達が良しとしないのか、現役の艦娘の妊娠確率は限り無く0に近い。それでもやはり、愛した男の子供を身籠るというのは女性にとってみれば望みであり、願いであろう。妙高も他聞に漏れず、いつかは……と思っていた。

「けれど、今の状況
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