提督と艦娘達の夏休み〜浜遊び編・1〜
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し、海の家とやらを覗いてみますかねぇ。
出入り口をくぐると、中は俺がいないせいか誰も居なかった。4人掛けのテーブル席が6、カウンターが8つ。最大30人くらいは入れる計算か。
「冷蔵庫に、酒の棚に……ガスコンロがねぇな。料理は間宮の方に丸投げ、って事か」
つまりは俺にドリンク類の方を頼みたいってトコだなこりゃ。フルーツも結構揃ってるし、客が来たら振る舞ってやるか。
「あれ、提督?いらしてたんですか」
「あぁ、榛名か。お前も遊びに来てたんだな?」
「えっ、えぇまぁ……折角新しい水着を買ったので…その……」
新しい水着を買ったと言ってはいるが、その上から白のパーカーと白いパレオで完全に覆い隠してしまっている。恥ずかしがり屋の榛名らしいといえばらしいが、実に勿体無いと思う。金剛に負けず劣らずのナイスバディなのに……っと、それはそれとして。
「もしかしてドリンク飲みに来たのか?だとしたら生憎だがまだ準備中だぞ?」
「いっ、いえ!そうじゃないんです!榛名はあまり暑いのが得意ではないので……よければ、ここで提督のお手伝いをさせて頂けませんか?」
上目遣いでもじもじしながら尋ねて来る榛名。こんな風にお願いをされて断りきれる男が何人いるだろうか。断れるのは余程の朴念人か女に興味がない奴だと思う。
「あぁ、構わんぞ。ちょうど人手も欲しいと思っていた所だしな」
「あ、ありがとうございます!榛名、一生懸命がんばります!」
「いや、別にそんなに気張らんでもいいからな?」
ちょっと姉2人に似て空回りしそうな雰囲気を感じつつ、俺は『Bar Admiral』の出張所をオープンさせた。
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