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提督はBarにいる。
提督と艦娘達の夏休み〜新メニュー開発編・3〜
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それが上手く馴染んでいる。そしてそれがまた美味い。

「まぁ、こっちは中華風だけどね」

 苦笑いしながらそう語る川内。まぁ、中華風と言ってもラー油が入って具材が中華っぽいだけなんだが。





「そういえばさぁ、今年の夏の大規模作戦はどんな感じなの?」

「あぁ、今年の夏の限定作戦は中規模らしい」

「あれ?珍しいんじゃない、夏が大規模作戦じゃないなんて」

 試食会も一段落し、蕎麦茶を啜る俺達。この夏休みが終わればそのまま夏の限定作戦へと突入して激戦の日々が始まるワケだ。やはり気になるのはどこが作戦海域になるのか?敵の規模は?作戦の概要は?等といった具体的な部分だろう。

「ほら、今年の春に向こうが大規模侵攻仕掛けてきて、期せずして大規模作戦になったろ?それでこっちも大損害被った鎮守府も少なくなくてな。それで参加する鎮守府絞って規模を小さくするらしい」

「ふ〜ん……それで海域は?夜戦はありそう?」

 やっぱりお前の興味はそこなのか、川内よ。夜戦バカここに極まれり、だな。

「一応送られてきた資料だと、マレー沖らしいな。何でも昔のシンガポール要塞のあった辺りに敵の泊地が出来たらしくてな」

 しかも陸軍航空隊の本格的な運用開始が近いのか、いち早く航空基地建設の為の用地を確保せよ、との指令も来ていた。

「となると……やっぱり最初は対掃討作戦からかい?」

「そうなるだろうな。最近は連中も潜水艦でシーレーンを潰すって知恵を付けて来やがったからな」

 特にも最近はその傾向が強い。いざ出撃、と思うと潜水艦がウヨウヨ居てまともに進めない、なんてのが多い。

「その後で輸送作戦やってから、本格的な作戦開始って感じかしら。私の出番もありそうね!」

 そう言って意気込む夕張。しかし最近開発された先制爆雷攻撃システムのお陰で、対潜戦闘の戦果トップを五十鈴に奪い返され、更には川内や神通、那珂をはじめ、阿賀野型の姉妹や駆逐艦等の成長率も著しい。誰を出すかはまだ決めあぐねている。

「ま、ウチは大所帯だからな。出番があったらしっかり頼むぞ?」

 とだけ言っておいた。更に染嶋の奴からのタレコミで、まだ未確認情報ではあるがイタリアとイギリスからそれぞれ新型艦娘の量産依頼が内密に来たらしく、シンガポール要塞攻略が終わったらそこを橋頭堡にして西進、新型艦娘が通る事が予想されるマラッカ海峡のルートを確保しろ、という指令が出る可能性が高いらしい。

『海外の新型艦に興味が無いワケじゃあねぇが、まぁウチはボチボチやるさ』

 そんな事を考えながら、俺は少し温くなった蕎麦茶を啜った。
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