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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
727部分:第百九話 黄泉比良坂その一
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第百九話 黄泉比良坂その一

                    黄泉比良坂
「受けろキャンサー!」
「面白い、見てやるぜ!」
「これがベルゼブブのカナン最大の技」
 それを放った。両手をクロスさせてそれを前に突き出してだ。黒い衝撃を一度に放ったのだ。
「ラストダークネス!」
「闇が!?」
「冥界に行く闇だ」
 カナンはその技を放ちながら言った。
「この技を受けて死ぬのだ。いいな」
「あそこに行くのも久し振りだな」
 デスマスクはカナンのそのラストダークネスを受ける。しかしそれを受けてもだ。それでも彼の余裕綽々の態度は変わらなかった。
「さて、行くか」
「いいだろう。では私も行こう」
 その闇の中に消えるデスマスクを見てだ。カナンも言うのだった。
「あの場所にだ」
 彼もまた闇の中に姿を消した。玄室には誰も残ってはいなかった。
 こうして二人が辿り着いた場所はだ。陰気な荒野だった。
 灰色と赤が混ざった様な色の岩や土がある。そこは緩やかな坂になっていて上に向かって多くの者達が虚ろな足取りで進んでいる。そこに来たのである。
「本当に久し振りだな」
「動じていないか」
「何度も言うがな」
 デスマスクは首を横に振り頭の後ろに手を置きながらそのうえで自分の前に出て来たカナンに対して言うのだった。余裕の口調だ。
「ここは俺にとっちゃ遊び場なんだよ」
「あくまでそう言うか」
「ベルゼブブ、手前もそうだな」
「その通りだ。ここは私にとっては自分の部屋も同じだ」
 彼もだというのだ。
「貴様と同じくな」
「わかったぜ。じゃあな」
「どうするというのだ?それで」
「それは俺がまず聞くぜ」
 カナンを見ながらの言葉だった。
「俺はこの世界に来ても自由に帰ることができる」
「その通りだな。私と同じくな」
「あの技はそうした技だな。俺の技と同じだ」
「貴様のあの技もまただな」
「そういうことだな。普通の者ならあれで終わりだ」
 それはカナンもよくわかっていた。
「だが」
「俺と手前は違う。ここに来てもそれで終わりじゃねえ」
「しかし貴様はあえて俺をここに呼んだ」
「それは何故かだ。貴様をここで倒す為だ」
「手前のその技をだ」
「死んでもらう」 
 カナンはそのままこの場所でも構えを取った。そうしてだ。
「いいな、それではだ」
「行くぞ」
「受けるがいい、キャンサーよ」
 言いながら出すその技は。
「ブラックエンドライト!」
「その技かよ」
「そうだ。キャンサーよ」
 技を放ちながらの言葉だった。
「貴様はこの技で死ぬのだ」
「へっ、生憎だがな」
 しかしここでデスマスクも技を放ってきた。その技はだ。
「来た!」
「その技はだ!」
「受けろ!」
 そし
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