暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
贖罪-エクスピエイション-part3/地下に眠る少女
[4/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
、生徒たちは訓練に参加するのだった。
「…む」
ふと、アニエスはある場所に目を向ける。中庭をコルベールが歩いていた。見ると、なぜか鉄の板を数枚ほど宙に浮かせて運んでいる。生徒たちが訓練しているというのに、あの男はずいぶんと自分の趣味にご執心のようだ。ただ、あの機体にはアニエスも見覚えがある。彼女もレコンキスタが怪獣や改造レキシントン号で攻めてきたタルブ村の戦いに参戦していたからだ。ウルトラマンたちが来てくれなかったら危なかった。そんな彼らが現れる直前に、サイトがあの機体を操縦してレコンキスタや怪獣軍団を足止めしていたとか。
…まぁ、コルベールのことだ。あれを戦争の兵器として使われるのをよしとせず、研究のためなどに使うつもりだろう。アニエスは放っておくことにした。

(あ〜あ。かったるいわねぇ)
一方で、棒を片手にキュルケは心の中でそのように呟いていた。訓練も面白くないものだな。いっそサボってしまおうかとも考え始めていた。
横ではタバサが何もせずに突っ立っている。キュルケは、サイトが現れてからこれまで自分の身に降りかかった大事件を潜り抜けてきた。先日付き合ったタバサの任務においても同様で、どんな危険にも生き延びる自信が彼女にあった。それに引き替え、あのコルベールは訓練にも参加していないとは。タルブ村での出来事までは、少なくともあんな臆病な男だとは思っていなかったのに…。アニエス同様、広場を通りがかるだけのコルベールに嫌悪した。


ホーク3号の修理は、さすがに専用の設備がない上に、シュウも手を付けたことのない機械を相手にしたので、短期間で完了することは不可能だった。
しかしそれでも、シュウは修理作業中ストレスを紛らわすことがある程度ながらもできていた。コルベールの強引な戒めが皮肉にも効果を表していたのだ。
夕日が沈み始めた時間帯となった頃。
「クロサキ君、今日はもう遅い。この辺りで打ち止めにしてはどうだね?」
「…そうですね」
確かに暗くなった。広場で銃士隊の訓練を受けていた生徒たちもすでに寮に戻っている。
機械の修理は1mmほどの細部まで確かめなければならない。明るい環境が整っていない以上、その日は一度打ち止めにすることにした。
顔が少しオイルで汚れているので、適当にタオルで拭って上着を着直した。
コルベールから研究室で寝泊まりしても構わないと言われた。その間コルベール自身は教員用に用意された宿直室にて泊まるようになった。
先に戻っていくコルベールを見ると、すぐに装備品を返してくれと言いたくなるが、あの様子だと梃子でも折れる様子がない。
(…やはりどこかで隙を突くべきか)
アスカやティファニアたちと逸れてしまい、ここにきて数日以上は経過している。皆は無事だろうか。コルベールの強引な気遣いで装備品を取り上げられて以来確
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ