提督と艦娘達の夏休み〜夏の午後編・2〜
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「うまぁ〜……♪」
「この酸味がなんとも……」
「食ってる間は少しはマシだわ」
時間もちょうどオヤツの時間だったので、明石と大淀にも分けてやって一服する事にした。因みに明石がパインバー、大淀がみかんバー、俺がブルーベリーヨーグルトだ。窓を全開にしているが、ようやく風が出てきたのか海側からの風が吹き込んで来る。飾っていた風鈴がチリン……チリリン…と風を感じさせてくれる。風鈴といえばガラス製が一般的だろうが、ウチの地元にある南部鉄器の風鈴を飾ってある。金属ならではの澄んだ音で、普通の風鈴よりも涼しげな音だ。
突き抜けるような青空、眩しいほどの陽射し、窓から吹き込む風に風鈴、そしてアイス……。
「夏だねぇ……」
アイスバーをかじりならそんな事を呟いていると、廊下からバタバタと足音がする。
「へへっ、いっちばーん!」
バン!と執務室のドアを勢いよく開けて入ってきたのは深雪だった。続いて吹雪、白雪と来て最後にゼェゼェ言いながら初雪が入ってきた。
「……何してんのお前ら」
「いや〜実はさぁ、暇だから提督のトコ行ってみようって話になってさぁ」
そう言いながらニヒヒと笑うのは深雪だ。要するに冷やかしに来たワケか。
「それで、いつの間にか競争になってまして……」
アハハ……と笑っているのは白雪。普段大人しいクセに、休みのテンションではしゃぎ過ぎたらしい。
「ま、まぁいい運動になりましたし?」
そう言ってその場を取り繕うとする吹雪。ものっそい目が泳いでるから、バタフライ位の勢いで泳いでるから。外でやれ、外で。
「し、死にそう……」
ほら、初雪が巻き添え食らって死にかけてるし。
「っていうか、司令官も何やってんですか!」
「あ?休憩だよ休憩。見りゃわかんだろ?」
まぁ、机の上に両足を投げ出してシャツのボタンを外してはだけさせて、気だるそうにアイスかじってりゃあツッコミも入れたくなるわな。
「あ、アイス!ズルいぞ、俺たちにもくれよ!」
「やだよ、俺の手作りだぞ?作るのに手間かかってんだからよ」
予想通りの深雪のアイスくれ攻撃をのらくらとかわす。
「司令の手作りアイスなら私も食べたいです!」
「……頂戴」
オイやめろ、纏わりつくな。涼む為にアイス食ってんのに逆効果じゃねぇか。ゾンビかお前らは!
「わかった、わかったよ!やるから大人しくしろ!」
仕方なく一人に1本ずつアイスバーをやる。4人ともホクホクとした笑顔で味わっている。
「じゃあひれいかん、わたひたちいきまふね!」
アイスをくわえたまま執務室を後にする吹雪達。アレを見られたらこぞってみんなアイスを集りに来るじゃ
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