暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
提督と艦娘達の夏休み〜夏の午後編・2〜
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「うまぁ〜……♪」

「この酸味がなんとも……」

「食ってる間は少しはマシだわ」

 時間もちょうどオヤツの時間だったので、明石と大淀にも分けてやって一服する事にした。因みに明石がパインバー、大淀がみかんバー、俺がブルーベリーヨーグルトだ。窓を全開にしているが、ようやく風が出てきたのか海側からの風が吹き込んで来る。飾っていた風鈴がチリン……チリリン…と風を感じさせてくれる。風鈴といえばガラス製が一般的だろうが、ウチの地元にある南部鉄器の風鈴を飾ってある。金属ならではの澄んだ音で、普通の風鈴よりも涼しげな音だ。

 突き抜けるような青空、眩しいほどの陽射し、窓から吹き込む風に風鈴、そしてアイス……。

「夏だねぇ……」

 アイスバーをかじりならそんな事を呟いていると、廊下からバタバタと足音がする。

「へへっ、いっちばーん!」

 バン!と執務室のドアを勢いよく開けて入ってきたのは深雪だった。続いて吹雪、白雪と来て最後にゼェゼェ言いながら初雪が入ってきた。

「……何してんのお前ら」

「いや〜実はさぁ、暇だから提督のトコ行ってみようって話になってさぁ」

 そう言いながらニヒヒと笑うのは深雪だ。要するに冷やかしに来たワケか。

「それで、いつの間にか競争になってまして……」

 アハハ……と笑っているのは白雪。普段大人しいクセに、休みのテンションではしゃぎ過ぎたらしい。

「ま、まぁいい運動になりましたし?」

 そう言ってその場を取り繕うとする吹雪。ものっそい目が泳いでるから、バタフライ位の勢いで泳いでるから。外でやれ、外で。

「し、死にそう……」

 ほら、初雪が巻き添え食らって死にかけてるし。

「っていうか、司令官も何やってんですか!」

「あ?休憩だよ休憩。見りゃわかんだろ?」

 まぁ、机の上に両足を投げ出してシャツのボタンを外してはだけさせて、気だるそうにアイスかじってりゃあツッコミも入れたくなるわな。






「あ、アイス!ズルいぞ、俺たちにもくれよ!」

「やだよ、俺の手作りだぞ?作るのに手間かかってんだからよ」

 予想通りの深雪のアイスくれ攻撃をのらくらとかわす。

「司令の手作りアイスなら私も食べたいです!」

「……頂戴」

オイやめろ、纏わりつくな。涼む為にアイス食ってんのに逆効果じゃねぇか。ゾンビかお前らは!

「わかった、わかったよ!やるから大人しくしろ!」

仕方なく一人に1本ずつアイスバーをやる。4人ともホクホクとした笑顔で味わっている。

「じゃあひれいかん、わたひたちいきまふね!」

 アイスをくわえたまま執務室を後にする吹雪達。アレを見られたらこぞってみんなアイスを集りに来るじゃ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ