提督と艦娘達の夏休み〜収穫祭編〜
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て、善は急げだ。風呂から上がって着替えると、軍手を填めて頭にタオルを巻き、身支度を整えて鎮守府裏手の山雲農園へ向かう。
「おっ!来たなぁ提督!」
出迎えてくれたのは首からタオルを提げた天龍だった。鼻の下に土が付いているが、言わないでおいてやろう。
「司令官、ご機嫌ようです!」
「しれぇ!おはようございます!」
「あ〜、司令官だぴょん!遊んでもらうぴょん!」
俺が下りてくると同時に群がってくる駆逐艦娘達。さながら幼稚園か小学校の低学年学級のようだ。
「コラお前ら!提督困ってんだろうが。それに遊んでねぇで早いトコ終わらせねぇと、飯作る時間無くなるぞ?」
天龍の一喝にはーい、と大人しく収穫作業に戻る駆逐艦達。その姿は、
『保母さんか小学校の先生だよなぁ、どう見ても……』
苦笑いしながらその様子を見守っていると、
「……あぁ、提督も来たのか」
背後から声をかけられて振り向くと、そこにはいつもの制服の日向が。しかし服以外は麦わら帽子に軍手、ゴム長、そして一輪車を押している。一瞬本気で農家の人に見えたほど似合っている。
「おぉ、おはよう日向。お前も手伝いに?」
「まぁ、そうなるな。山雲の野菜は新鮮だし美味い。いつもお裾分けを貰っているから、今日はその恩返しにな」
一輪車の中を覗くと、大量のジャガイモと玉ねぎが。こりゃ食堂や店に卸しても余りそうな量だ。どうやら山雲農園の夏は豊作らしい。
「提督〜、サボってねぇで手伝えよ〜!」
天龍先生にそう言われちゃあ、従わない訳にもいくまい。その後は他の連中と茄子にトマト、オクラにゴーヤ、枝豆やトウモロコシ、キュウリなどの夏野菜を収穫した。皆汗だくで腹ぺこだ。
「よし、この野菜使って外でバーベキューにするか!」
俺がそう高らかに宣言すると、収穫作業を頑張っていた艦娘達から歓声が上がった。さぁ、大バーベキュー大会と行こうじゃないか。
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