日米間の溝
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いないが着任の手続きは済ませておきたいからだ。その道中もアイオワはジロジロと見られ、ヒソヒソと陰口の対象にされているようだった。
『やっぱり無理、なのかな……』
『ん?何が?』
少し声のトーンが落ちたようだったアイオワに、尋ねる金剛。
『私、日本に来るのがとっても楽しみだったの。アメリカの研究所にいた時には軍人や科学者はいたけど、私以外の艦娘はいなかったから……』
それはそうだろう、アイオワはアメリカが建造に成功した唯一の艦娘だから。『失敗作』はいたかもしれないが、その殆どは……人の姿をしていたかどうかさえ怪しい。彼女は恐らく、自分と同じ境遇の仲間を求めたのだ。
『未だに過去の記憶を引き摺っている娘は多いですからね。少しずつ馴れてもらうしかありませんよ』
『馴れて……貰えるかな?』
『さぁ?そこは本人の努力次第じゃないですか?さぁ、ここですよ』
そんな会話を交わしている内に、執務室に到着した。中に人が居るのを確認する為に、扉をノックする。
「金剛デス。新任の娘を連れて来ましたヨ〜」
「はいどうぞ、伺ってますよ」
中に控えていたのは大淀と、今日の秘書艦の龍驤だった。
「初めまして、貴女がアイオワさんですね?総務担当の大淀と申します」
「は、ハジメマシテ……」
アイオワは軽巡らしからぬ大淀の迫力に気圧されてしまったらしい。確かに、書類仕事中の大淀はそれだけの気迫がある。
「それでは、こちらの書類をよく読んで、同意出来たらサインして下さい。読めない所などありましたら、直ぐにでも教えてくださいね?」
「OK、この書類ね?」
アイオワは書類に目を通し始めた。この間は待っているしかない為、金剛は龍驤の傍らに腰かけた。その龍驤はと言えば、アイオワを睨み付けながら物凄く不機嫌だ。
「どうしたんデス?」
「どうもこうもあるかいっ!何やねんあの服装は!あの乳は!」
「あぁ、それでデスか……」
これには思わず金剛も苦笑いしてしまった。龍驤は自分のフルフラットな身体にコンプレックスがあり、豊満な身体の娘が来ると毎度毎度悪態を垂れているのだ。……もしかすると提督の好みがそういう女性だからなのかもしれないが。
「……そんで?どないやったん」
「どないやった、とは?」
金剛の方をチラリと見やる龍驤。フンと鼻を鳴らして、
「惚けんなや、朝飯連れてって皆の反応確かめて来たんやろ?どうなん、受け入れられそうか」
「……どうでしょうねぇ、やっぱりまだ過去の因縁は捨てきれてない感じでしたヨ」
「それマズイんと違うか?ウチは特にも連携重視の戦略やろ?」
ウチの鎮守府の戦略の基本方針は、戦艦・空母を核として砲撃と
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