ガンダムW
1559話
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ノベンタからの通信が周囲に流れると、当然ながら戦況に動きが出る。
『繰り返す、連合軍は以後コロニー側に宥和政策を行う事を決定した。連合軍のパイロットは、すぐに戦闘を停止するように。また、ガンダムのパイロットもこれ以上の戦闘は無用だ。出来ればこのまま戦闘を停止し、こちらと話をして欲しい。もしそれが無理なようであれば、一時的に撤退をするように。勿論こちらも追撃は行わない』
続けて流れたその通信に、ビームガトリング砲をトールギスへと向けていたヘビーアームズと、シールドからビームサーベルを引き抜こうとしていたウイングガンダムの動きが止まる。
その2機の様子を窺いつつ、映像モニタにエアリーズ部隊の方を映し出す。
そこでも、当然戦闘は停止していた。
最後に俺が確認した時と比べると、エアリーズの数は何機か減っている。
だが、その減ったエアリーズも地面に倒れているだけで、撃破されてはいないらしい。
デスサイズやヒートショーテルで一刀両断された訳ではなく、バルカンやマシンキャノンの類でやられたらしい。
綾子の乗っているトーラスも、当然無事だった。
デスサイズとサンドロックの方は、嫌って程にチェーンライフルを浴びたのだろう。
……まぁ、ガンダニュウム合金の装甲だけに、チェーンライフルが命中してもそうそう致命傷にはならない。
それでも多少は装甲が歪んでいたり、汚れているのは仕方がないが。
だが、デュオとカトルも今の通信は聞いたのか、2機のガンダムは戸惑ったように動きを止めていた。
シェンロンガンダムの方は……うん、全く動く気配がないな。
そのまま、周囲には何とも言えぬ緊張感が漂う。
連合軍にとって、ガンダムというのはコロニーが送り込んできた敵……テロリストと言ってもいい存在だ。
である以上、本当にこのまま大人しく退くのか? もし退かない場合は激しい戦いになるのではないか?
そんな心配があるのだろう。
これまでガンダムが攻撃してきてのはOZが中心だったが、それに巻き込まれる形で連合軍の兵士にも少なからぬ被害が出ている。
であれば、この警戒は決して不当なものではない。
また、ガンダム側の方でも現状に戸惑っているのだろう事は予想出来た。
ガンダムの狙いはOZだったのは間違いないが、連合軍がコロニーを相手に圧政を敷いてきたのは事実だ。
以前は可能だったコロニー間の行き来も機雷を使って制限しており、観光地だった月も軍事基地の色合いが濃くなっていたのだから。
そう考えれば、迂闊にノベンタの言葉を信じられるのかという疑念があってもおかしくない。
だが、それと同時に、コロニーとの間で宥和政策を行うというノベンタの言葉を信用したいという思いがあるのだろう。
ここはもう一押し必要か。
トー
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