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提督はBarにいる。
実りある宴・2
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、所謂『普通』のハヤシライスじゃあ使わない物で味付けしていたからな。本当は不味いんじゃないのか?と怖じ気付いてる訳か。

「まぁ、騙されたと思って食べてみな。もし不味かったら戻してくれていいし、新しく何か作るからよ」

 別にもう一品作り直すのは手間ではない。…ただ、思い込みや決め付けで不味いとされるのは気に食わない。一口食べて批判される方がまだマシだ。

「そ、そこまで言うなら……」

 俺に促されておずおずとスプーンで救い上げ、口に運ぶ霧島。一噛み、二噛みと味わっていく内に不信の表情が驚きに変わっていく。

「お、美味しい……!本当にハヤシライスです!」

 だから言ったろうが。俺の料理のモットーは出来る限り家庭にある材料で、手間をかけずに、美味い物を作るって事だからな。よほど変わった材料が必要な料理でなければ、なるだけ家庭的な材料で作るのだ。

「本当だ……美味い!」

「あの材料で何でこの味に!?」

 食べた奴等は口々に驚きの声を上げていく。だから、その辺が俺の試行錯誤の結果なんだっての。




「いや〜ビックリしました。まさかあの短時間であんな本格的なハヤシライスが出来るとは……」

 橘君は感心しっ放しだ。さて、お次はメインの料理で驚いて頂こうか。お次も牛肉料理だが、今度は和風に『牛肉のたたき』に仕上げよう。

《焼きにコツあり!牛のたたき》※分量2人前

・牛モモ肉ブロック:300g程

・水菜:適量

・玉ねぎ:適量
※付け合わせなので、野菜はなくてもOK


・醤油:大さじ3

・酒:大さじ3

・おろし生姜:1かけ(チューブの生姜なら5cm位)

・にんにく:1かけ(チューブなら1cm)

 まずは牛肉を焼いていく。フライパンを強火で熱し、油を引かずに焼いていく。たたきだからな、火の通り過ぎないように焼き時間は5分以内を厳守。焼き色を見ながら全面に焼き色を付ける。表面がしっかりと焼き色が付いたらOKだ。



肉が焼けたら冷蔵庫等には入れず、常温で冷ます。これによって調度良い具合の火の通りになるぞ。お次はタレ作りだ。肉を焼いたフライパンにおろし生姜、おろしにんにく、醤油、酒を入れて火にかける。軽く泡立ったら火を止め、粗熱を取ってビニール袋に移し、そこに牛肉を入れて30分漬け込み。後は下に敷く野菜を刻み、肉をスライスして野菜の上に載せてタレを回しかければ完成なのだが、漬け込みにしばらく時間がかかる。

「司令官、蜂蜜酒って自作出来るんですよね!?」

「……まぁ、一応な」

「出来ればその方法を教えて頂きたいんですが……どうでしょう?」

 日本の法律では許可なく酒を作るのは犯罪なのだが……まぁ、少量であれば黙認されている所
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