実りある宴・1
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、ベーコンはカリカリに焼き上げる。
「ンー?darlingが作ってるのはシーザーサラダですカ?」
「あぁ、材料見れば解るだろ?」
「Oh!ジュリアス=シーザーの大好物の歴史あるサラダですネー」
「あん?そりゃ違うぞ金剛。シーザーサラダが生まれたのは1924年……20世紀に入ってからだ」
1924年、アメリカとの国境を接するメキシコの街であるティファナにある「シーザーズ・プレイス(Caeser's place)」というレストランで、シーザーサラダは産声をあげた。アメリカは禁酒法時代真っ只中、ティファナはハリウッドで働くアメリカ人達の歓楽街として賑わっていた。7月4日(アメリカ独立記念日)、シーザーズ・プレイスのオーナーであるシーザー=カルディーニが大挙してやって来た客をもてなす為、残り少なかった材料を使って客の前で鮮やかな手つきでサラダを作ってみせた。そのサラダの美味しさは評判を呼び、作り出したカルディーニの名前を取って『シーザーサラダ』と命名されたのさ。
「そ、そうなんですか……知ったかぶりでショックデス…」
「まぁ、サラダの味には影響ねぇよ。さぁ、もうすぐあがるぞ〜」
サラダボウルにレタス、トマト、玉ねぎ、細く切ったカリカリベーコンを入れて程好く混ぜる。そこにクルトンとお好みでチーズを散らし、ドレッシングを回しかける。仕上げにボウルの中央に温泉卵を落としてやれば完成だ。
「はいお待ち、『温玉シーザーサラダ』だよ。温泉卵を崩して、軽く混ぜてからお召し上がり下さい」
「おぉ〜スゲェ!本当に閣下は料理がお上手なんですね!」
「まぁな。霧島は蟒蛇だからな、ウチの店の常連だよ」
「し、司令!彼の前でなんて事を言うんですか!」
真っ赤になって蟒蛇発言に抗議してくる霧島。実際の所ウチの鎮守府で1、2を争う酒豪のクセに何を今さら。
「事実だろ〜?なぁ金剛」
「YES!霧島はsisterの中でもNo.1だからネー!」
「お、お姉様まで……もう!」
霧島は恥ずかしい所を暴露されたからか、顔を真っ赤にしてむくれている。しかしすかさず、橘君がフォローに入った。
「いやいや、下戸の嫁さんよりも全然いいですよ。自分も飲めるクチですから、どうせなら嫁さんと杯を酌み交わしたいですから」
なんて台詞を吐かれちゃあ、こちらは太刀打ち出来ねぇや。霧島も真っ赤になりながら見つめあっちゃってるし、青葉は写真撮りまくってるし。明日〆られても知らんぞ〜?俺は。
「はいはい、御馳走様。さて、お次はどうするかねぇ……」
「あの、司令」
「ん?なんだ霧島、何か喰いたい物でも?」
「せ、折角のお祝いですので鯛が食べたいんですが……」
鯛か。まぁ
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