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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第6話:「修練(きょうしつ)」Cパート 後半
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試合が開始してから40分が経過した。
あれからハルナ達のシャーマンは、逃げた天桐達のV号を探していた。
ハッチからハルナが顔だけを出して周りを見回し。
「あいつ、どこに行ったの?」
雨が降る中、レインコートを頭に被って目を凝らして探す。
すると、車内で操縦しているナツコはハルナに聞いた。
「けど、いいの?」
「何が?」
「この雨だと中々見つけられないよ。下手に位動くとやられるかもしれないよ」
「大丈夫よ。この辺りは、障害物がほとんどないし、あいつらがこちらを見つけるのに20メートルにでも近づかないと」
「相手が素人同然だからって甘く見ないほうが」
ナツコがそう言うと今度は砲手のミアキもそれに合わせて言い出した。
「確かに、天桐さん達から何かと油断ならない感じがします」
「油断ねぇ。けど、あいつらの考える小細工なんて予想出来るわよ」
「まぁ、戦車道では絶対はないから警戒はするわよ。一応」
ハルナは大胆な行動をとっているとはいえ警戒心を解いているわけではない。そこはやはり、経験で分かっているのだろう。
「さて、それよりあいつらをさっさと、・・・」
ハルナが右に視線をやった時だ。雨の中を僅かに黒い塊が動いたのが見えた。
「あれは」
ハルナがよく見ると、それは大きな影であった。その形は、V号戦車にそっくりなシルエットだ。
すると、ハルナは皆に伝えた。
「見つけたわ。右2時の方向よ」
V号はシャーマンの向かう同じ北より東向きの方向でゆっくり走っていた。
「相手はまだ、こちらに気付いてはいないみたいわ」(よし、それなら)
ハルナは中に戻ってハッチを閉めると皆に指示を出した。
「これは、チャンスよ。いい?静かに後ろをとって奴らを仕留めるわよ」
「ナツコ、このまま気付かれないように相手の後ろを追って。ミアキ、合図するまで発砲はしないで」
ハルナの指示にナツコとミアキは返事をした。
「わかった」
「了解です」
シャーマンはそのままV号の跡を追うよう行った。
「いい、絶対外さない10メートルまで近づくのよ。合図したら撃って」
「はい」
ハルナに返事をしたミアキは照準器で狙いを調節していく。
後ろを追うシャーマンは、攻撃も仕掛けずゆっくりV号に近づいていく。
「よーし、そのままそのまま」
シャーマンは、V号の後ろからどんどん距離を詰めていく。ハルナは余裕な気分で。
「よし、まだ気付いてはいないわね。」
その距離が狭まっていく。15メートル、14メートル、13メートルと。
そして、距離が約10メートルになった時だ。
「よし、・・・撃」
ハルナが発射指示をしようした瞬間だ。
シュン
「え?!」
ハルナは気が抜けた様な声を漏らした。
ハルナ以外のナツコとミアキも同じ様な反応をした。
「あ、あれ?
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